(株)矢野経済研究所は11月28日、国内の中古(既存)住宅の買取再販市場に関する調査結果を発表した。買取再販事業を手掛ける事業者らに対して、同社研究員による面談・電話等によるヒアリング、文献調査を基に数値を算出・予測した。
不動産会社が1度購入し、リフォーム・リノベーションした後に販売する既存住宅買取再販市場については年々拡大しており、2024年の市場規模(既存戸建住宅・既存マンションの買取再販戸数の合計)は5万2,800戸(前年比13.3%増)と推計した。新築と比較して割安な既存住宅への需要が増えていることが要因と分析。中でも買取再販物件はリフォーム・リノベーションにより新築同様の感覚で入居できることから人気を博しているとした。
25年の市場規模は、24年から18.8%増の6万2,700戸を見込む。その後も市場は拡大基調が続くとしており、30年には24年比43.2%増の7万5,600戸になると予測している。
同社では市場拡大の要因について、割安ながら新築同様の住まいが実現できる点、築年数の経過による住宅ストック数の増加による供給戸数増を挙げている。