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クレバリーホーム、モデルハウスを民泊運用

民泊施設として運営するモデルハウス。シンプルな外観が特徴

 新昭和グループで住宅フランチャイズチェーンを運営する(株)クレバリーホームは、注文住宅のモデルハウスを民泊として活用する取り組みを26年1月以降にスタートする。

 モデルハウス見学の事前予約が定着したことで、見学と宿泊のスケジュール管理が容易になったこともあり、平日などモデルハウスとして見学する利用者がいない期間を有効活用する。まずは同社がFC本部として実験的に民泊事業を行なってノウハウやビジネスのポイントについて検証。その上で、そのノウハウをFC加盟店に共有していく。

 同社住宅FC本部VARY’S運営課課長の越後貴史氏は「全国的に建売住宅の販売に苦戦している中で、分譲地内に整備したモデルハウスの固定資産税も小さくない負担になってきます。そこで、新昭和グループの温浴施設運営事業者である(株)楽久屋の持つ清掃・リネン管理のノウハウも生かして民泊施設として運営することで、多少なりとも事業のプラスになるのではないかと考えました」と語る。

 活用する建物は、「クレバリーホーム」の姉妹ブランドとして展開している「VARY’S(バリーズ)」で提供している規格住宅のモデルハウスを運用する。同ブランドは、家具やインテリア用品を含んで提供する若年層向けの住宅を提案しており、本体販売価格は1,800万円台から。

 初弾物件、「VARY’S木更津金田」(千葉県木更津市)は、「木更津金田バスターミナル」至近、に立地。敷地面積約70坪、建物延床面積は22.79坪の木造平屋建ての2LDKの商品を採用した。耐震等級は3、ZEH仕様の断熱性も確保している。見学利用と民泊利用で室内のしつらえは変更せず、設備を紹介するポップもそのまま置いておく。

 宿泊費は一般が1泊4万~5万円、加盟店が注文住宅検討者に宿泊してもらう場合には1万5,000円程度に抑える。一般的な宿泊予約サイトから予約可能で、スマートロックを設置しており、アプリによるセルフチェックイン方式を採用している。「モデルハウスとして見学する場合でも、アプリで解錠する完全無人型です。加盟店も、当社グループの資源を活用することで大きな追加投資を行なうことなく、民泊が可能になるはず」(越後氏)。

 サービスの本格始動は年明け以降だが、数組の加盟店顧客らに試泊してもらったところ好評を得ているという。今後、約半年かけてビジネスモデルの検証を行ない、2026年中をめどに加盟店にノウハウを提供していくという。

モデルハウスのリビング。間仕切りを少なくし、各部屋を緩やかにつなげることで面積以上に広さを感じさせている
モデルハウスの庭にはサウナを設置した


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