不動産ニュースと不動産業務のためのサポートサイト

日鉄興和不、東京虎ノ門のマンション建て替え

「虎ノ門KTビル」建て替え後の外観イメージ

 日鉄興和不動産(株)は8日、同社が参加組合員として参画している「虎ノ門KTビル建替え事業」(東京都港区)が、同区の認可を受けて「虎ノ門KTビルマンション建替組合」を設立したと発表した。

 「虎ノ門KTビル」は、東京メトロ日比谷線「神谷町」徒歩1分に位置する、住戸24戸と店舗事務所1区画からなる複合用途のマンション。敷地面積は約297平方メートル、鉄骨鉄筋コンクリート地上10階建て、延床面積は約1,824平方メートル。1979年に完成した同ビルは2013年に実施した耐震診断で「倒壊または崩壊する危険性が高い」との判定を受け、再生の検討を開始。雨漏りや給排水管の劣化など、建物の老朽化が問題となっている中、修繕積立金の不足により、大規模修繕や高額の耐震補強工事が難しい状況にあった。そのため、これらの問題を解決するためには建て替えが望ましいとされ、24年12月に建替え決議が可決承認。権利者全員参加による建替組合の設立に至った。

 建て替え計画を進めるに当たり、従来の敷地は狭小かつ不整形であったため、現行法に則った施設計画では工事コストの影響が大きく還元率が悪くなる問題があった。そのため、隣接する東側敷地を取り込んだ共同建て替えを検討。結果、マンションの敷地計画および経済条件を大きく改善できたことから隣地所有者の合意を受け、実現に至った。

 建て替え後は、敷地面積約368平方メートル、鉄筋コンクリート造地上14階建て、45戸すべてが住戸となる。延床面積は約2,826平方メートル。


最新刊のお知らせ

2026年1月号

地場企業の戦略を探る! ご購読はこちら