不動産ニュースと不動産業務のためのサポートサイト

グリーンインフラ大賞、東建と竹中が国交大臣賞

 国土交通省は10日、グリーンインフラに関する優れた取り組みや計画事例を表彰する「グリーンインフラ大賞」の結果を発表。今年で6回目。

 「国土交通大臣賞」には東京建物(株)の「大手町タワー(大手町の森)『都市における自然環境の再生』を目指し続けた12年の歩みと今後の展望」(東京都千代田区)と、(株)竹中工務店の「調の森SHI-RA-BEにおけるグリーンインフラの長期実証」(千葉県印西市)が選ばれた。

 東京建物は、オフィスビル「大手町タワー」の敷地面積の約3分の1に相当する約3,600平方メートルの都市緑地「大手町の森」を整備。竣工から10年以上が経過し、常時開放することで周辺のワーカーや来訪者に緑に触れる機会を創出している。植物種数の変遷をモニタリングし、さまざまな密度での植物配置や異なる年齢の樹木の混在といった観点を計画的に取り入れた点が評価された。

 竹中工務店は、未利用空間を多様な生き物の生息空間として整備。生物多様性やグリーンインフラの研究・実証フィールドとして活用。生物多様性やウェルビーイングの向上効果を確認したことや、従業員や市民への普及啓発を実施している。地域の生態系に配慮した樹林地の形成によって年間約8.7tのCO2固定など、実装した技術による効果把握が継続して行なわれている点が評価された。

 新設した「GREEN×EXPO賞」にはNPO鶴見川源流ネットワークなどの「流域の治水・生物多様性に貢献する『鶴見川源流保水の森』」(東京都町田市)が選ばれた。このほか、「特別優秀賞」を3組、「優秀賞」を5組が受賞している。

 なお、表彰式は2026年1月28日、東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催される「グリーンインフラ産業展2026」で行なわれる予定。


最新刊のお知らせ

2026年1月号

地場企業の戦略を探る! ご購読はこちら