|
|
|
業務委託の不動産エージェントによる不動産仲介事業を展開する(株)TERASSは22日、投資用不動産サービス「EN. by TERASS」を開始すると発表した。
資産形成ニーズの高まりや、建築費の高騰、環境配慮型賃貸住宅の需要拡大などを背景に企画したもの。建築家の谷尻 誠氏が監修した木造賃貸住宅を投資家から受注・建築する。同社のエージェントが取引する投資家らから投資用賃貸住宅を求める声が多かったことから、谷尻氏と連携して賃貸住宅商品を開発した。
記者会見したTERASS代表取締役の江口亮介氏は、「従来の投資用賃貸住宅は、収益性の向上を目的にデザイン性や設備・性能を妥協してコストを抑えたものも多く、ユーザーへの訴求力が低く入居率が上がらないという課題があった」とし、その課題解決のために事業を開始したと語った。開発した商品は、一般流通材を使用しながら高いデザイン性を実現している点が特徴。谷尻氏は「コンセント位置等、細かな標準コードを作ることで、デザイン性の高い賃貸住宅商品として仕立てている」とした。標準コードは毎年見直しを図っていく。
プロトタイプとして、「EN.ASAKADAI」(埼玉県朝霞市、総戸数14戸)を自社物件として建築中。東武東上線「朝霞台」駅徒歩5分、敷地面積は201平方メートル。建物は木造3階建て、延床面積396.59平方メートル。各住戸はワンルーム20.37~25.06平方メートル。建築費は1億4,157万円、土地の取得費を合わせた物件価格は2億3,433万円。満室稼働を想定した年間家賃収入は1,437万6,000円。表面利回りは6.13%と試算している。
設計・施工は、2025年10月に同社が全株式を取得した湘南乃工務店(株)(横浜市中区)が1都3県で受注する。販売価格は1坪100万~110万円。当面は月に1件程度のペースで受注し、2年目以降は受注ペースを上げ、「2年間で50件、1件10戸として約500戸の供給を目指す」(江口氏)。