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85%の不動産会社が低廉な空き家の取引に「前向き」

 不動産情報サービスのアットホーム(株)は26日、「空き家」取引等に関する実態・意識調査結果を発表した。

 2025年9月18~25日に全国のアットホーム加盟店を、同年8月26日~9月10日に全国の地方自治体を調査した。有効回答数はそれぞれ870サンプル、272サンプル。なお、「空き家」とは、「建築物またはこれに付属する工作物であって、居住その他の使用がなされていないことが状態であるもの(おおむね1年以上の利用実態がないもの)」と定義した。

 不動産会社に、空き家取引に関わったことがあるか聞いたところ、68.7%が「ある」と回答。「ない」が31.3%だった。空き家所有者からの相談件数については、前年に比べて「増えた」との回答が32.9%、「変わらない」63.4%、「減った」3.7%となった。

 空き家に関する相談のうち、実際に媒介契約に至った割合では、「0~3割」の回答が61.6%と過半数を占め、空き家の流通活性化に向けては課題があることが浮き彫りとなった。契約に至らなかった理由については「価格、金銭面による理由」(所有者の希望価格と市場価格に差がある、売却・賃貸における諸費用(解体費用やリフォーム費用)が高い)、「相続人同士の調整がつかない」(相続人同士の意見の相違、権利関係が複雑)、「物件の状態による理由」(物件の状態が悪い、立地が悪い、再建築不可の物件、建物が古い)が上位となった。

 「空き家等に係る媒介報酬規制の見直し(低廉な空家等の媒介の特例)」を受け、800万円以下の空き家取引についての現状を聞くと、「法改正以前から積極的に取り組んでいた」42.0%、「法改正を受けてから積極的に取り組むようになった」15.9%、「今後、積極的に取り組む予定がある(または取り組んでいきたいと思っている)」28.0%。合わせると85.9%にも上り、前向きな姿勢が見て取れた。

 自治体に、空き家所有者からの相談件数の前年からの変化を尋ねたところ、「増加した」47.8%、「変わらない」45.6%、「減少した」6.6%。メディアによる空き家問題の報道や、相続登記義務化・空き家特措法改正など法改正の影響が大きいとの声が挙がっている。相談のうち、「売却の相談」が69.5%で最多。次いで、「解体・除去の相談」50.4%、「管理の相談」33.1%となった。

 空き家所有者が空き家を手放さない理由は、1位「解体やリフォーム、残置物の撤去などの費用を要する」43.4%、2位「権利関係で問題がある」30.1%、3位「将来自分や親族が使う可能性がある」28.3%だった。

 空き家の利用相談の内容は、売買(購入)が77.0%、賃貸(賃借)が23.0%。自治体が宅建事業者に任せたい空き家業務は、「所有者からの相談対応」が89.3%とトップに。以下、「利用希望者からの問い合わせ対応」85.7%、「物件の内覧案内」60.7%と続いた。


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