野村不動産ソリューションズ(株)は30日、「建築費」に関するレポートを公開した。
同レポートは(株)不動産経済研究所と共同で行なった「建築費に関するアンケート」の結果についてまとめたもの。調査は2025年11~12月にかけて全国の不動産開発業者79社、建設業者39社の計118社に対して実施した。
オフィスビル建築費について聞いたところ、最頻値が1坪当たり240万円以上260万円未満で、回答者数は13社となった。前年の調査よりも40万円上昇、さらに4年前に比べると76.9%上昇しており、建築費の高騰が数値として鮮明になった。また、300万円以上という回答も13社となり、規模等による建築単価の違いが表れたとみられる。
一方マンションの最頻値は坪単価180万円以上200万円未満で23社が回答。200万円以上220万円未満が20社、220万円以上240万円未満が17社と、180万~240万円で約6割を占めており、「坪単価200万円が標準的になりつつある」(同社)とした。
建築費高騰の要因について建設会社に聞くと、「労働力不足による人件費上昇」と「設備工事費の上昇(エレベーター、変電設備など)」がともに31社で最多となった。「働き方改革による労働時間規制」が影響したという回答は8社だった。また「建築材料の価格上昇」と回答したのは7社にとどまり、同社ではコスト高騰の主因が「人」に変化してきたと分析する。
不動産開発業者に対して、建築費高騰への対策を聞いたところ、51社が「賃料または販売価格への転嫁がしやすいアセットへの事業シフト」と回答。「中古(既存)建物を購入してリノベーションやコンバージョンを行なう事業の推進」は35社となった。
現在を100とした場合の今後の建築費水準についての質問では、オフィスビルが1年後112.8・3年後124.2、マンションが1年後114.1・3年後126.0とさらに上昇が継続すると認識されていることが分かった。