国土交通省は12日、「賃貸住宅管理業のあり方の検討に係る有識者会議」(座長:中城康彦明海大学不動産学部学部長)の4回目となる会合を開催。これまでの議論を基にしたとりまとめ(案)を示した。
誰もが安心して質の高いサービスを受けられる賃貸住宅管理市場の実現に向け、3回目の会合で議論を重ねた4つの柱を改めて提示。(1)管理サービス内容の透明性、(2)業登録制度の実効性、(3)業務管理者の質の向上、(4)管理業の地域貢献、それぞれの課題・対応、取り組みの方向性などについて再確認するとともに、とりまとめに向け委員が意見を述べた。
(1)については、価格だけでなくサービス内容や品質等も含む健全な競争環境の構築を目指し、業界団体主導による「標準管理業務ガイドライン」の策定を提案。併せて、賃貸住宅管理を客観的かつ適切に評価する仕組みとして「評価制度の創設」に向けた検討を開始するとした。関係団体による検討会を設置し、評価項目や評価の頻度、PR方法等に関する合意形成を通じ、標準ガイドラインの検討・策定、実効的な評価制度の創設を目指す。
委員からは、「ガイドラインの策定、評価制度の創設は喫緊の課題。報酬の明確化だけでなく、入居者トラブルの減少にもつながる」「サブリースについての検討も必要では」といった意見が挙がった。
(2)では、登録業者であることを家主・入居者に分かりやすく伝える仕組みとして、登録業者のロゴマークを作成。併せて、「登録業者を選ぶメリット」を伝える広報・周知活動を国・業界団体ともに強化するとした。また、未登録業者の任意登録を促進するため、経済的なインセンティブの付与を検討していくとした。
(3)の業務管理者の資格要件のあり方については、管理業務の専門性向上の観点から、賃貸不動産経営管理士に限定すべきとの声がある一方で、小規模事業者を中心に人材確保の観点から限定すべきでないとの意見があった。これまでの議論を踏まえ、現状の2つのルートを当面維持することとし、宅建士向け指定講習については内容の充実・高度化をした上で、当面は継続するとした。委員から、「資格の呼称は、認知度を向上する上で重要な要素となるため、賃貸不動産経営管理士についても最適な呼称を検討する必要があるのでは」という意見も述べられた。
(4)では、不動産事業者を核とした多様なプレーヤーとの協業による空き家等の流通・利活用の促進に向け、行政がマッチング機会の創出や情報共有の促進・モデル事例の創出、横展開の推進を図っていく。「“地域貢献”の内容が正しく伝わるよう工夫が必要」といった委員からの意見も挙がった。
当会合で挙がった委員の意見を集約し、とりまとめ(案)を修正。座長が確認後、最終とりまとめとして同省ホームページで公開する予定。