ダイキン工業(株)、東急(株)、(株)東急レクリエーション、東急不動産(株)の4社は16日、2025年7~9月に実施した「まちなかにおける屋外クールダウンプロジェクト」の検証結果について公表した。
同プロジェクトは、まちなかへのクールスポット設置による暑熱の緩和や、空調室外機まわりの緑化による廃熱の緩和や省エネ効果を実証するもので、国土交通省の令和7年度脱炭素・クールダウン都市開発推進事業国の補助事業として採択されていた。
今回のプロジェクトでは「屋外の快適さ」と「省エネルギー(節電)」を両方実現することを目指し、「快適な屋外クールスポットの構築」と「エリア単位でのエネルギー最適化」の実証を実施。
「快適な屋外クールスポットの構築」では、渋谷区立北谷公園、Shibuya Sakura Stage、代々木公園BE STAGE、歌舞伎町シネシティ広場に遮熱対策として、ダイキンの屋外エアコン「アウタータワー」やミスト等を組み合わせたクールスポットを設置した。その結果、熱中症の危険度を示す「暑さ指数(WBGT)」で測定したところ、北谷公園ではエアコン設置前は「厳重警戒以上(WBGT28以上)」が80%を占めていたが、設置後は約4%まで抑えることができた。また、クールスポットを設置した場所では、利用者の増加が確認され、同公園では屋外エアコンの近くの利用者が最大で2.2倍に増加。周辺のキッチンカーの平均販売個数も増加するなど、経済的な効果も確認された。
「エリア単位でのエネルギー最適化」では、室外機近辺の緑化による空調機の運転効率の改善や、データ活用による空調の省エネ運用の電力削減効果を検証。クールスポットによる電力消費増の相殺を図り、エリア単位でのエネルギー最適化を目指した。その結果、屋上のエアコン室外機周辺の芋緑化やゴーヤを使った屋上緑化にて、最大5度程度の周辺温度の低下がみられた。また、温度の過度な上げ下げや消し忘れを防ぐ運用改善システムを導入した「髙木ビルディング」では、導入前と導入後の25年同時期の消費電力を比較したところ、約7%の省エネ効果が測定できた。
今回の実証実験では、クールスポット構築による増エネ量(1万1,816kWh)に対し、緑化の運用改善による建物の省エネ量(2万5,000kWh)が大きく上回っており、エリア単位ではエネルギー効率の改善と快適性の両立が確認された。