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物流施設の賃料見通し、「上昇」が約6割

 (株)一五不動産情報サービスは18日、「物流施設の不動産市況に関するアンケート調査」の結果を発表した。ディベロッパー、アセットマネージャーなど不動産業に関わる実務家・専門家を対象に、Webまたはメールでアンケート調査を実施。期間は1月26~31日。有効回答数は84。

 半年後の物流施設の不動産価格の見通しについては、「横ばい」が63.0%(25年7月比5.0ポイント上昇)でトップ。「上昇」は31.0%(同4.2ポイント低下)、「下落」は6.0%(同0.8ポイント低下)となった。
 「上昇」はやや減少し、金利上昇への懸念で不動産価格の上昇圧力が弱まり、「横ばい」が主流となっていることが分かった。

 各回答の理由は、「上昇」では「建築費が上昇するため」が21回答で最多。「賃料水準が上昇するため」(16回答)、「引き続き活発な投資が行なわれるため」(6回答)と続いた。「横ばい」は、トップが「金利上昇への懸念で、投資家が新たな投資に慎重になるため」(24回答)、次いで「賃料水準の見通しに大きな変化がないため」(21回答)、「キャップレートの見通しに大きな変化がないため」(18回答)となった。「下落」は、「金利が上昇するため」(5回答)が最多となり、前回調査の2回答から大幅に増えた。

 半年後の物流施設の賃料水準の見通しは、「上昇」59.5%、「横ばい」36.9%、「下落」3.6%となった。「上昇」の回答比率は、23年1月の26.5%から、ほぼ一貫して増加しており、今回の調査では6割近くに達した。

 理由として最も多かったのは、「上昇」が「建築費などの開発コストが上昇し、その分の賃料転嫁が進むため」(44回答)、「横ばい」が「輸送費などのコスト増でテナントの収益が圧迫され賃料負担力が伸び悩むため」(13回答)、「下落」が「リーシングに苦戦する物件の値下げをきっかけに相場が値崩れするため」(3回答)。

 不動産価格の業況判断DIは、25.0ポイント(25年7月比3.4ポイント低下)から下落。賃料水準の業況判断DIは、55.9ポイント(同10.4ポイント上昇)と大幅に上昇した。賃料水準の業況判断DIが上昇する一方、不動産価格は下落に転じ、両指数の動向が乖離した。既存物件でも物価高を背景に、契約更新で賃料増額改定を目指す動きが広がっているため、上向いているとみられる。不動産価格は、金利上昇への懸念が不動産価格の上昇期待を打ち消してしまい、業況判断DIの下落につながったとみられる。


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