三菱地所リアルエステートサービス(株)は19日、2025年(1~12月)の東京主要5区(千代田、中央、港、新宿、渋谷)と東京主要7区(5区と品川、江東)の大規模オフィスビルの空室率・平均募集賃料調査の結果を公表した。集計対象は、延床面積3,000坪以上の賃貸オフィスビル。
東京主要5区の空室率は、同年12月末時点で1.92%(前年同月比2.64ポイント低下)。同年1月末時点の4.43%から下降が続き、同年10月には、20年5月以来となる1%台(1.96%)に到達。その後もきわめて低い水準で推移している。7区も5区同様に、空室率は25年1月末時点の4.52%から下降し、同年12月末時点では2.31%(同2.35ポイント低下)となった。
同年12月末時点の平均募集賃料は、5区は1坪当たり3万2,306円(同568円増加)、7区は2万7,944円(同1,306円減少)。7区の下落について、需給ひっ迫により賃料水準の高いハイグレード物件が先行して埋まっていったことにより、集計対象における賃料水準の低いビルの割合が増加したことが原因と、同社は分析。実勢価格としての成約賃料は上昇傾向であるため留意が必要であるとした。
同年の5区のオフィスビル新規供給量は約38万坪。24年(約16万坪)の2倍以上の供給となった。オフィス需要の高まりによる既存空室の解消が進み、25年に竣工した物件についても堅調に埋まっていったことで、マーケットは大きく回復した。26年竣工予定の物件についても、すでに高い内定率に。27~28年は新規供給量が約14万~23万坪と減少する見込みであることから、少なくとも28年までは空室率は下降傾向で推移すると予測している。29年以降は、計画通り開発が進めば供給量は増加する予定だが、建築費高騰などの影響による開発遅れも懸念されると分析した。
移転傾向については、「働き方改革の推進」を前提とした上で、コミュニケーションの向上、対面でなければ難しい迅速な意思決定や相乗効果の最大化を企図した動きが目立った。また、分散していた拠点やフロアを集約し、物理的な壁を取り払った集約移転を行なう企業も多く、人材確保が課題となる中でオフィスを「従業員のエンゲージメントを高める投資対象」と位置付けた動きも加速した。