(株)三井住友トラスト基礎研究所は20日、「不動産投資に関する調査2025年」の結果を発表した。292の年金基金や機関投資家などにアンケートを送付、82の回答を得た。今回は、定例の質問に加え、国内外の政治動向や日銀の金融政策等に起因した金利の先行き不透明感を踏まえた不動産投資方針の変更の有無を確認した。
金利の先行き不透明感を受けた国内の不動産投資方針の影響については、年金基金の84%、機関投資家の64%が「変更する予定はない」と回答した。一方で、年金基金の16%、機関投資家の35%が「変更する予定がある」または「すでに変更した」と回答。金利動向が投資方針に一定の影響を与えていたことが分かった。
投資方針変更の具体的な内容では、「不動産投資を拡大する」「物件タイプを拡大する」などが上位を占めていた。同研究所では「金利上昇のマイナス影響以上に、物価上昇に伴う賃料上昇が期待できる環境となり、『不動産投資を拡大する』、『物件タイプを拡大する』という積極姿勢への変更が上位を占めたものと考えられる」と分析している。
オルタナティブ商品への投資実績については、年金基金の87%、機関投資家の89%が投資残高を有している。投資実行している具体的な投資対象は、年金基金では「不動産」の割合が28%で最多。次いで「ヘッジファンド」(24%)、「インフラ」(18%)。機関投資家では、12年の調査開始から一貫して不動産(38%)が最多。以下「プライベートエクイティ」(30%)、「インフラ」(12%)の順。
今後のオルタナティブ商品への投資可能性については、「投資配分を変更する予定はない」(同:43%、同:43%)が最多に。機関投資家では「投資を実行する/増やす予定」の回答割合が41%と前年比9ポイント増加している。
また、今後投資を開始あるいは増加させたい不動産投資は、年金基金では「国内不動産を投資対象とした私募ファンド(オープンエンド型)」(38%)「国内不動産を投資対象とした私募ファンド(クローズドエンド型)」(25%)が上位。機関投資家でも、「国内不動産を投資対象とした私募ファンド(オープンエンド型)」(22%)、「J-REIT」(22%)、「国内不動産を対象とした私募ファンド(クローズドエンド型)」(15%)が上位となり、国内投資回帰の傾向がうかがえた。