(一社)不動産テック協会 マンション管理DX部会は26日、アットビジネスセンター八重洲通り(東京都中央区)にて「マンション管理DXフォーラム2026」を開催した。
分譲マンションにおける建物の老朽化や建築費の高騰による修繕積立金の不足、住民の高齢化、管理人不足などの課題をDXで解決する手法や、国の政策動向や現場の実態を共有することを目的に実施したもの。開会に当たり挨拶した同協会代表理事の滝沢 潔氏((株)ライナフ代表取締役社長)は、「課題解決に挑戦しているテック企業の方も多いが、なかなかうまくいっていないのが現状だ。さまざまなケーススタディやピッチセッションなどを通じ、マンション管理をめぐる問題を深掘りしていただけたら」と話した。
イベント前半では、まず国土交通省住宅局参事官(マンション・賃貸住宅担当)付の歌代純平氏が、「マンションを巡る現状と課題、今後の政策動向」と題し基調講演。4月の施行が迫った「老朽化マンション等の管理及び再生の円滑化等を図るための建物の区分所有等に関する法律等の一部を改正する法律について」(マンションの管理・再生の円滑化等のための改正法)の概要を説明した。続いて、(一社)マンション管理業協会の前島英輝氏が特別講演「マンション管理適正評価制度について」を行なった。
その後、2社からケーススタディが発表された。(株)NTTデータNJKの平舘弘行氏は、東京23区にある管理人付置義務の自治体条例について、実態を報告。最も厳しい渋谷区で「週5日、日中8時間以上の駐在必須」、最も柔軟な世田谷区で「滞在時間の規定なし」と、23区内でも規制内容には大きく差があることを示し、「規制がDX活用を妨げている」と指摘。そして、規制が緩い世田谷区にあっても「結局ごみ出しをしないといけないため、管理人はいなければならない。ここが課題だ」と言及した。
それを引き継ぐ形でライナフの滝沢氏が登壇。管理人不足を助長しているのはごみ出しの負担にあるとした上で、DXでその負担を軽減するべく、杉並区と交渉を続けている現状をリポートした。
後半では、外部者管理方式の活用の仕方、修繕積立金を米国債で運用した実例の2つのケーススタディを共有した後、4社によるピッチセッションが行なわれた。