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東京・西新橋に初の木造・木質化オフィスビル/中央日土地

「REVZO 新橋」外観
スケルトン仕様のフロア。柱や天井を木造・木質化

 中央日本土地建物(株)は2日、同社グループ初となる木造・木質化オフィスビル「REVZO 新橋」(東京都港区)を報道陣に公開した。

 同物件は、都営三田線「内幸町」駅徒歩2分、JR各線・東京メトロ銀座線「新橋」駅徒歩5分に立地。敷地面積338.44平方メートル。建物は、鉄骨造・木造地上10階建て、延床面積2,627.52平方メートル。同社が展開する中規模オフィスビルブランド「REVZO」シリーズの第5弾。竣工は2月28日。施工は(株)竹中工務店。
 クリーンウッド法に基づく国産の合法木材と、同社グループ保有林で伐採したカラマツやスギ、ヒノキを計118立方メートル使用。BELS4スター、CASBEEウェルネスオフィス評価認証Sランクといった環境認証を取得している。

 オフィスは1フロア1テナントで、貸室面積223.63平方メートル、天井高3,000mmを確保。2~5階をフルセットアップオフィスとし、執務室にはデスクと31席分のチェア、8人用会議室1室、1人用のWebブース2室、給湯室にカウンター席4席を設置。また、来客対応などに利用できるパブリックスペースとして、デスクとチェアを用意したスペースを設けた。8人用会議室を室内中央付近に配することで、執務室エリアとパブリックエリアを空間的に区切っている。6~10階はスケルトン仕様。各オフィスにはバルコニーを完備。また、エレベーターホールもテナントの専有部とし、それぞれの企業イメージに合わせた造作にも対応可能としている。

 オフィスの一部柱に耐火・木造技術を採用。複層構成により構造材に求められる耐火性能を担保しつつ、一番外側の燃え代がそのまま木現しの仕上げとなっている。天井には、CLTとデッキ合成スラブを組み合わせた技術を導入。CLTの補強効果によりスラブ自体を薄くすることが可能となり、使用するコンクリートの量を削減した。また、CLTパネルにはスリットがあり、照明や消防設備機器の配線や取り付け、間仕切り壁の支持を取れる仕組みとなっており、テナントのレイアウト変更のニーズに柔軟に対応する。

 1階には共用ラウンジを設置し、予約制の8人用会議室も用意。天井は、接着剤を用いず木ダボにより接合する100%木材の積層材「DLT」をヴォールト(かまぼこ)形状に構成し、印象的な空間に仕上げた。エントランスにはデジタルサイネージを設け、保有林の自然風景や製材の様子などを放映することで、ワーカーの好奇心を刺激していく。また、屋上スペースには庇、木製ベンチ、電源、植栽を備え、リフレッシュスペース兼ワークスポットとしてテナントに提供する。

 2025年12月よりリーシングを開始。一部貸室を先行して仕上げ、内覧案内を行なった。スタートアップ企業のオフィス拡張ニーズのほか、オフィス縮小、大企業からの分室ニーズが高く、すでに5割超が内定済み。セットアップフロアは満床。企業の業種はさまざまだが、木造化オフィスビルが環境配慮など社会貢献的側面を持つことから、それに共感した企業からの引き合いが特徴的という。
 同社投資開発部リーダーの津田祥子氏は、「満床まで竣工後1年程度は掛かると想定していたが、現時点で5割以上が決まっていることを考えると、それよりも前倒しになるだろう。セットアップオフィスの引き合いの強さから、状況を見ながら、スケルトン仕様のフロアをセットアップフロアとすることも検討したい」と話した。

セットアップオフィス。入退去時の工事費用や内装工事の負担がないことから、引き合いは強くすでに満床となっている
共用ラウンジ。デジタルサイネージでは保有林の自然風景や製材の様子を放映することで、ワーカーの感性を刺激


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