三菱地所(株)は5日、統合型権限管理システム「ReconIDs(レコナイズ)」の運用を開始した。
日本電気(株)(以下、「NEC」)と業務提携契約を締結し共同開発した、顔認証技術を活用したシステム。オフィスビルや商業施設、公共空間においては、ICカードの紛失や盗難、なりすましなど、従来のICカードや暗証番号による認証では対応しきれない課題が顕在化してきている。特にオフィスビルでは共用部・専有部など、複数のICカードを持ち歩く煩雑さ、管理会社・テナント企業の管理部門における権限登録・管理の負荷が大きな課題となっている。
顔認証は、非接触ながら高精度な本人確認が可能で、感染症対策や利便性、安全性の観点からもその技術は実用性が高いことから、高い認証精度技術を持つNECと三菱地所が連携し、今回のシステム開発に至った。
共用部のセキュリティを管理するビルの所有者・管理会社が、テナント企業ごとに一部の権限を付与。各企業が独自に従業員の情報登録・管理を行なえる仕組みを構築した。これにより、ビルの所有者や管理者が個人情報を直接扱う必要がなくなるため、プライバシーの保護と管理業務負荷の軽減につなげる。また、共用部・専有部を含む複数ビルのセキュリティをひとつのアカウントで統合的に管理することができるため、複数拠点を持つ企業は、ビルごとに異なるセキュリティ権限情報を個別に管理する必要がなくなる。
登録された顔情報・権限情報はクラウド上の高いセキュリティ環境のもとで管理されるため、情報漏洩リスクの低減ができる。さらに、ネットワーク経由で遠隔からの登録や管理、利用者個人が自身での顔写真登録もできる。
三菱地所プロパティマネジメント(株)の本社の専有部セキュリティに先行導入し、実運用をスタート。2月からは三菱地所本社および同社グループ社員が利用できるグループオフィスMIX丸の内(丸の内二丁目ビル)への導入も完了。複数拠点をまたいだ運用もスタートさせている。
今後は、三菱地所グループ運営管理ビルへの導入を順次進め、このシステムを同社グループ内での標準的なセキュリティインフラとして位置付けると共に、他社施設・外部テナントへの外販を27年より本格化する計画。