シービーアールイー(株)(CBRE)は14日、「首都圏の中型マルチテナント型物流施設(MMT)マーケット」を調査した結果を発表した。
首都圏の大型マルチテナント型物流施設(LMT)とMMTを合計した市場規模について、MMTは床面積基準ではわずか10%に過ぎないものの、棟数基準では27%を占める。テナントから見た選択肢の中にはMMTも複数含まれており、MMT賃貸市場はLMTのそれに一定の影響を与えていると分析した。
MMTの新規供給の推移を見ると、2018~25年(過去8年間)の平均6万7,000坪に対し、21~24年の供給は多く、22年は12万6,000坪と特に多かった。26年は2万坪まで一時的に減少し、27年も5万坪と過去8年間の平均をやや下回るが、MMTの新規供給は今後も継続する見込み。
MMTの過去8年間の平均新規需要は、5万8,000坪。77%がシングルテナントでの1棟借りとなっており、MMTの多くが5,000坪を超える大口の需要を取り込んでいることが分かった。
また、空室率の推移をLMTと比較すると、大局的には同様の傾向をたどっているが、LMTの空室率が上昇すると、MMTはそれを上回るペースで上昇していた。21年第1四半期からLMTの空室率が上昇を始めると、MMTのそれも上昇。空室率のピークは25年第1四半期で、LMTが11.1%、MMTは19.3%だった。同年第2四半期以降は共に低下し、26年第2四半期のMMTの空室率は10.7%。
二次空室が発生したMMTの棟数割合を見ると、18年第1四半期~26年第2四半期は5%を下回っており、中でも20年第1四半期~23年第2四半期の3年6ヵ月間は二次空室が1件も発生しなかった。同社では「MMTに多い1棟借りの場合、テナントが独自の物流オペレーションを実現するためのマテハン導入などの設備投資を行なっているケースが多いとみられ、テナントが長期にわたり同一拠点を使い続ける理由になる」と分析している。