(一社)不動産流通経営協会は19日、2026年度の「不動産流通業に関する消費者動向調査」の結果を公表した。ファミリー層の住宅取得行動等を把握する目的で1991年から実施しており、今回で31回目。調査対象は、首都圏1都3県において2025年4月1日~26年3月31日に購入した住宅の引き渡しを受けた世帯。有効回答数は1,237件。
購入金額の平均は全体で5,821万円。物件種別では、新築戸建てが5,763万円、新築マンションが7,202万4,000円、既存戸建てが4,911万6,000円、既存マンションが5,855万円。
購入資金の状況は、「銀行等の民間ローン」の平均額が新築住宅購入者が6,055万2,000円と前年から388万円増加し、既存も5,156万5,000円で347万円増加と、共に増加。また、既存住宅購入者では、親からの贈与を受けたという回答が125件(前年:79件)となり、利用率も11.9%(同7.8%)と拡大した。年齢別に親からの贈与の有無を聞くと、29歳以下は受贈率16.7%(同7.6%)、30~34歳が26.1%(同14.1%)、35~39歳14.5%(同9.0%)と、若年層で大幅に増加している。
自己所有していた住宅を売却して現在の住宅に住み替えた251世帯のうち、買い換えた際に売却価格が購入価格を上回り、売却差額がプラスとなったのは全体の71.7%(前年比10.7ポイント増)と初めて7割を超えた。マイナスとなった世帯は24.3%(同9.8ポイント減)。
売却差額の平均はプラス1,060万円(前年;627万2,000円)となり、初めて1,000万円を超えた。売却差額を金額帯別に集計すると、「1,000万円超~2,000万円未満」が20.3%で最も多く、続いて「3,000万円以上」が14.3%、「0円超~500万円未満」が13.5%、「2,000万~3,000万円未満」が12.7%。1,000万円超の売却益が発生した世帯は、全体の47.3%と半数近くになっている。
売却した住宅の築年別に見ると、初めてすべての築年帯で売却益が出ていることが分かった。特に「築5年以内」で売却したケースではマイナスの発生がゼロという結果に。築25年以内のすべての築年帯で1,000万円以上の売却益が発生しており、特に「築5年超~10年以内」は平均で2,188万6,000円となっている。また、築25年超でも30万1,000円の売却益となった。
また今回の調査から環境住宅に対する意識を調査。一般の住宅を購入した世帯に、認定長期優良住宅やZEHなど、価格の折り合いさえつけば購入したかった住宅について聞いた。その結果、新築住宅では「一般の新築住宅で十分」が29.2%で最多。認定長期優良住宅が16.7%、ZEH水準省エネ住宅が16.7%、省エネ基準適合住宅は12.5%、認定低炭素住宅について回答はなかった。一方既存住宅に関しては、「一般の既存住宅で十分」が32.6%で最多。認定長期優良住宅は27.0%、認定低炭素住宅は10.5%、ZEH水準省エネ住宅が27.8%、省エネ基準適合住宅が24.6%となり、長期優良住宅等に一定の関心があることが分かった。