記者の目

2004/9/17

「丸の内OAZO」グランドオープン!

 東京・丸の内--。再開発の続くこのエリアに、商業施設、ホテル、オフィスビルから成る複合街区「丸の内オアゾ(OAZO)」が2004年9月14日、誕生した。  三菱地所(株)、日本生命保険相互会社、丸ノ内ホテル(株)、中央不動産(株)の4社により、旧国鉄本社跡地および交通公社ビルヂング、丸ノ内ホテル、東京中央ビルディング、丸の内センタービルディングの敷地において建設が進められてきた同プロジェクトは、総敷地面積は約2万3,800平方メートル、延床面積は約3万3,500平方メートル。丸の内と大手町を繋ぐ拠点としての役割に期待が寄せられている。

東京駅丸の内北口から見た「丸の内オアゾ」ビル群。右の建物上層部が「丸ノ内ホテル」、その下層部が「丸善」で、ガラス貼りの建物とともに「オアゾショップ&レストラン」となっている
東京駅丸の内北口から見た「丸の内オアゾ」ビル群。右の建物上層部が「丸ノ内ホテル」、その下層部が「丸善」で、ガラス貼りの建物とともに「オアゾショップ&レストラン」となっている
「M」のマークが印象的な「丸善」入口。東京駅側エントランスから入って右側に位置する
「M」のマークが印象的な「丸善」入口。東京駅側エントランスから入って右側に位置する
「オアゾショップ&レストラン」のレストランフロア
「オアゾショップ&レストラン」のレストランフロア
「丸ノ内ホテル」16階のコーナーツインルーム(東京駅側)からの眺め。窓の下には東京駅舎が
「丸ノ内ホテル」16階のコーナーツインルーム(東京駅側)からの眺め。窓の下には東京駅舎が
イベント広場に面し、1階には日経新聞社の情報発信スペース「日経ノティオ」、2階には宇宙航空研究開発機構のショールーム「JAXA i」がある(「オアゾショップ&レストラン」)
イベント広場に面し、1階には日経新聞社の情報発信スペース「日経ノティオ」、2階には宇宙航空研究開発機構のショールーム「JAXA i」がある(「オアゾショップ&レストラン」)
東京駅側エントランスから大手町側エントランスへと続くガレリア。ガラス張りの屋根が開放的
東京駅側エントランスから大手町側エントランスへと続くガレリア。ガラス張りの屋根が開放的

 「丸の内OAZO」を構成するのは、オフィスビル「日本生命丸の内ビル」(地上28階)と「丸の内北口ビルディング」(地上29階)、ホテル・商業施設棟である「丸の内ホテル」(7階~17階、客室数205室)・「オアゾショップ&レストラン」(地下1階~6階)から成るA街区、「新丸の内センタービルディング」と既存建物である「丸の内ビルディング」から成るB街区。オフィススペースは延床面積26万4,000平方メートルにもおよび、約1万人の就業者人口が見込まれている。

 売場面積約1万6,000平方メートルを誇る商業ゾーン「オアゾショップ&レストラン」の核テナントとして地上1階~4階に入居するのは、「丸善 丸の内本店」。4フロア合計約1,750坪の店内に和書・洋書合わせて120万冊もが揃う、日本最大級の書店である。全フロアに常駐し書籍に関する質問・相談を受け付けるスタッフ「ブックアドバイザー」や、フロアに設置された「書籍検索システム」などを利用し、数多く取り揃えられた書籍の中から希望のものを見つけることができる。
 また『Book Museum』をコンセプトとしているだけに、3階・4階の通路脇には、ミュージアムゾーンとして、稀少価値のある書籍や文具などを展示するスペースが設けられている。中には丸善の歴史を感じさせるような古い書籍なども飾られていて、まさに「博物館」。
 さらに4階の洋書や文具・雑貨などを販売するフロアには、カフェ「MC Cafe」が設置されており、丸善創業者である早矢仕氏が作ったのが始まりといわれる「早矢仕ライス」を食べることができる。このほか、展覧会や講演会などを行なうことのできるギャラリースペース、セミナールームなども併設。『本屋好き』にはたまらない、何時間でも時間を潰すことのできる書店が誕生した。
 
 このほかのテナントとして、5階・6階にはレストランが入居。洋食店「つばめキッチン」やカレーうどんの「古奈屋」(5階)、焼酎居酒屋「芋の蔵」や和食処「和食えん」(6階)などのラインナップで、営業時間は丸ビルと同様としながらも、価格帯を若干下げた店舗が揃っている。
 1階ガレリアには、洋菓子店「Tante Marie(タント・マリー)」や雑貨店「Blue Bluet(ブルーブルーエ)」のほか、ドラッグストア「新丸の内センタービルドラッグ」などが大手町方面へと繋がる通路に軒を並べる。また地下1階の地下貫通通路には、スープ専門店「スープストックトーキョー」、ベーカリーレストラン「神戸屋レストラン」、ベトナム料理「コム・フォー」など、テイクアウトを中心とした飲食店が通路の両脇を固めている。
 通勤途中の会社員が東京駅から大手町のオフィスに向かう途中にパンを買ったり、お昼時に昼食を買いに(食べに)来たり、はたまたアフター5に食事を楽しんだり…、とさまざまな使い道がありそうだ。

 上階に進むと、7階には「丸ノ内ホテル」のフロントがある。高級感ある重厚なつくりで、すぐ横のロビーには7階から17階まで、11層・44mの開放感溢れる吹き抜けが広がっている。
 客室の売りは、なんといっても立地の良さを生かした眺望。特に上層階の東京駅側角部屋からは、目の前に東京駅舎を望む、絶好の眺めが楽しめる。ちなみにプレス内覧会の際に内覧することのできた16階のコーナーツインルームの料金は、4万6,600円(2名料金、サービス料、税込。16階・17階のコンフォートルーム料金)だった。

 このほか「オアゾ」を構成するオフィスビル「丸の内北口ビルディング」(地下4階地上29階、約148m)には、シンクタンク大手の「野村総合研究所」や日本最大級の法律事務所「森・濱田松本法律事務所」、ドイツのヘルスケア化学企業「バイエル」の日本法人などが決定、満室でオープンを迎えている。
 元々交通公社ビルヂングがあった場所に建設された同ビルは、1階エントランス床に交通公社ビルヂングの入口などを刻み込んでいる。また、さらに時代を遡ると、同地にはかつて武家屋敷があったことから、江戸の街並みなどの歴史を職人による手彫りで表現、同じくエントランス床に刻み込んでいる。
 「入口」に過ぎないエントランスだが、新しいものを作るだけではなく、古いものを残していくことの大切さ、美しさが感じられる場所になっている。

 丸の内において、丸ビルに続く大規模再開発プロジェクトとなった「オアゾ」。2005年には「東京ビルヂング」、2007年には「新丸ノ内ビルヂング」(新丸ビル)の建て替え工事が竣工する予定で、東京駅八重洲側でも東日本旅客鉄道(株)、三井不動産(株)など5社による「東京駅八重洲口開発計画」が07年秋の竣工(第1期)を控えている。
 東京の玄関口は徐々に姿を変えつつあるが、その場所に新たな役割を担わせるとともに、古き良きものをできうる限り残しながら、魅力ある“東京”を作り上げていくことができれば、それが本当の『都市再生』に繋がるのではないだろうか。3年後、東京駅を降り立った時にどんな風景が目に入るのか、今から楽しみである。(せ)

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