不動産ニュース / 開発・分譲

2018/5/24

住友不動産、自社ビル建て替えを本格化

「住友不動産御成門タワー」外観

 住友不動産(株)は24日、16日に竣工したオフィスビル「住友不動産御成門タワー」(東京都港区)を報道陣に公開した。

 同ビルは、都営三田線「御成門」駅に直結する、鉄骨造中間免震構造・地上22階地下2階建てのオフィスビル。1975年竣工の旧ナショナルビルと隣地を集約し建て替えた。自社ビルの建て替えとしては3つ目で、延床面積は従前ビルの約1.6倍となる約1万坪。災害時におけるBCP対応設備や最新スペックを備えている。バリアフリーの新出入口を敷地内公園空地に設置。敷地周辺の歩道状空地やピロティを整備、地区全体の緑被率を約35%確保し、芝公園と一体的な緑化空間を形成している。

 オフィスは、フロア面積1,000平方メートル超、天井高3.0mの整形無柱空間。三井住友銀行(株)が12フロアに入居するなど、竣工時満室での稼働となる。また、3、4階部分は、同社運営のイベントホール・貸会議室「ベルサール御成門タワー」。シリーズ30施設目で、ホール面積は2フロアで約1,250平方メートル。

 同社の保有ビルは東京都心5区を中心に220棟超、延床面積は150万坪超となっている。そのほとんどは新耐震基準をクリアし、8割は免震・制震構造と安全性には問題ないものの、25%が築20年を超えてきていること、余剰容積のあるビルも多いことから、隣接エリア等と一体化した建て替えを進めていく。同日会見した同社広報部長の副島伸一氏は「余剰容積があるという事は利回り面で問題だし、テナントの利用価値という意味でも、よりレベルの高いBCP環境の提供は重要。今後は、自社ビルの建て替え・再開発で新たに80万坪を増やしたい」などと語った。

 また、「ベルサール御成門タワー」を運営する住友不動産ベルサール(株)代表取締役社長の浦部 健氏は「ベルサールは、最大3,000平方メートル、過半数が500平方メートル以上という広さがウリで、イベントと懇親会を同時に催すといったニーズに好評。今年も1万件以上の催事予約が入っている。御成門は、羽田へのアクセスが良く、国際会議等の申し込みもいただいている」などと語った。

オフィスは、フロア面積1,000平方メートル超、天井高3.0mの整形無柱空間
「ベルサール御成門タワー」はコンサートイベント等にも対応

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事業継続計画(BCP)

事業組織が脅威にさらされた場合に、その影響を予防・軽減し、事態の回復を図るための計画をいう。 危機管理手法の一つで、BCP(Business Continuity Planning)と略称される。

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