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EVの蓄電池、自宅利用が走行の2倍

2018/06/14 18:00更新

 積水化学工業(株) 住宅カンパニーは13日、VtoH(Vehicle to Home)の利用に関する実邸調査の結果を発表した。


 電気自動車(EV)は家庭用蓄電池と比べ大容量の蓄電池を搭載していることから、住宅と組み合わせることで経済性だけでなく、災害時に発電機代わりになるなどのメリットがある。一方で、再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)による太陽光発電システム(PV)電力の買取終了が見込まれており、今後の自給自足型住宅のあり方を探ることを目的に調査を実施した。


 調査対象は、PVとコンサルティング型ホームエネルギーマネージメントシステムを搭載した同社の顧客で、VtoH機能を備えた64件の実邸。電力単価の安い深夜に充電して電力単価の高い朝夜に放電することで経済メリットが得られる「経済モード」と、PVの余剰電力を充電し夜間に自宅放電することで電力自給率を高める「グリーンモード」別に調査した。


 その結果、「経済モード」運転時のEVの蓄電池の電力利用量は、走行時(814kWh/年)に比べ自宅への放電(1,844kWh/年)が約2.3倍だったことがわかった。また、「経済モード」運転時の蓄電池は40〜60%が蓄電残量となっていた。


 「グリーンモード」運転の電力利用量は、走行時が814kWh/年で、自宅への放電は1,381kWh/年と、同モードであっても約1.7倍を自宅で利用できることがわかった。また、VtoHの「グリーンモード」運転では、昼間にPVから充電した電力をEVにも利用するため電力自給率が低く算出され、今回の調査での平均的モデルでの電力自給率は48%だった。一方で、EVが走行しないと仮定したケースでは電力自給率84%となり、VtoH導入によりEVが大型蓄電池として機能し、電力自給率を大きく改善できることがわかった。 


 同社では、1997年にPVのみを搭載した住宅(第1世代)を供給し、PV&蓄電池(第2世代)、今回の調査対象であるPV&VtoH(第3世代)と取り組んできたが、今回の調査を受けて、蓄電池とVtoHの弱点を補完できる第4世代(PV&VtoH&蓄電池)の普及により自給率と自己消費率の拡大を目指していくとした。 


 記者説明会において、同社広報・渉外部技術渉外グループ長の塩 将一氏は、「FIT買取期間終了後には、余剰電力の活用策として、住宅とEV双方の電力融通が有効となるだろう。今回の調査により今後の課題が明確になった。より快適な暮らしを実現するため、調査を続けていきたい」と話した。