不動産関連ニュース

2023/05/08 18:00更新

新築マンションPER、首都圏はさらに上昇

 (株)東京カンテイは8日、2022年の三大都市圏における「新築マンションPER」を公表した。


 「新築マンションPER」は、同一エリア内で分譲された新築マンションの価格が月額賃料の何年分に相当するかを示すもの。同社データベースに登録された物件を対象に、新築マンション価格と募集賃料を70平方メートルに換算して算出し、駅別に集計した。集計対象は、新築・賃貸共にサンプルが一定数ある128駅。専有面積30平方メートル未満、事務所・店舗用のユニットは除外した。


 首都圏の新築マンションPERは平均で25.67(前年比1.11ポイント上昇)と2年ぶりに上昇し、初めて25ポイント台に達した。新築マンション平均価格は8,912万円(同13.8%上昇)に対して、平均賃料は28万2,417円(同8.2%上昇)と、ともに上昇となったが価格が大幅に上昇したことから、PERも1年以上長期化した。集計対象の128駅のうち、PERが26以上となったのが57駅で最も多く、24以上は28駅と、24以上で7割近くを占めた。
 同社では、「PERが26以上となった駅が44.5%と、初めてシェア40%を超えており、新築マンション価格の割高感がより一層強まったことを示す結果となった」と分析する。


 PERが最も高かったのは2年連続で東急東横線「自由が丘」駅で、PERは45.56だった。同駅圏で分譲された新築マンションがいずれも駅近の高額物件だったのに対して、賃貸事例が発生した物件とはスペックが乖離していたことから、新築価格に比べて賃料が低くなり、PERが極端に高くなった。次いで高かったのは東京メトロ丸の内線「西新宿」駅の42.98、みなとみらい線「元町・中華街」駅の41.35。一方、PERが最も低かったのはJR京葉線「検見川浜」駅の15.96だった。


 近畿圏の新築マンションPERは平均で24.02(同0.06ポイント低下)と、過去20年で最高だった前年からやや低下した。最高は京阪鴨東線「神宮丸太町」駅で45.31、最低はJR神戸線「鷹取」駅の11.54だった。


 中部圏は平均で22.66(同0.35ポイント低下)となった。最も高かったのは名古屋市営地下鉄桜通線「高岳」駅で32.68、最も低かったのは同鶴舞線「いりなか」駅の11.69。




Copyright (c) All Japan Real Estate Federation. All Rights Reserved.