不動産ニュース / 政策・制度

2007/12/20

「不動産業における犯罪収益移転防止及び反社会的勢力による被害防止のための連絡協議会」が発足

国土交通省 建設流通政策審議官・中島正弘氏(中央)
国土交通省 建設流通政策審議官・中島正弘氏(中央)
協議会会長に選任された藤田和夫氏(右から3番目)
協議会会長に選任された藤田和夫氏(右から3番目)

 不動産業界団体6団体で構成される「不動産業における犯罪収益移転防止及び反社会的勢力による被害防止のための連絡協議会」が発足。20日、第1回連絡協議会が開催された。

 同会合には、構成員側から(社)全国宅地建物取引業協会連合会会長・(財)不動産流通近代化センター理事長の藤田和夫氏、(社)不動産協会副理事長・林 圭一氏、(社)日本住宅建設産業協会理事長・神山和郎氏、(社)全日本不動産協会理事長・川口 貢氏、(社)不動産流通経営協会専務理事・内藤 勇氏が参加。行政側から、国土交通省建設流通政策審議官の中島正弘氏、同不動産業課企画専門官・望月一範氏、警察庁刑事局組織犯罪対策部犯罪収益移転防止管理官・永井達也氏、同暴力団排除対策官・貴志浩平氏が参加した。

 冒頭挨拶した中島氏は「『犯罪による収益の移転防止に関する法律』により、不動産業者が特定事業者として位置付けられ、さらに『企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針』において反社会的勢力が不動産取引等の経済活動を通じて資金獲得活動を巧妙化させているとあり、コンプライアンスの確立がより必要。行政側も協力体制を持ち、活動支援を行なっていきたい」と語った。

 同会会長には藤田氏が選出された。就任挨拶で藤田氏は「犯罪収益移転防止に関しては、不動産取引を利用したマネーロンダリングの防止を業界あげて積極的に対応していく必要がある。また反社会的勢力による被害を防止するため、そうした勢力を社会から排除していくことが、企業の社会的責任の観点からも重要。それら勢力との関係を遮断することが、企業防衛の観点からも必要不可欠な要請だ」などと述べた。

 今後は、(1)責任体制構築に関する申し合わせ、(2)社員向け普及啓発用の資料・冊子等の作成(部会は、3月までに月2回程度の開催予定)、(3)疑わしい取引に関する届出事例情報の集約による情報の共有化、(4)疑わしい取引に関する届出事例情報の提供(各団体向け、各社向け、各従業員向け)、(5)反社会的勢力に関する情報を集約するデータベース構築可能性の調査・検討、(6)犯罪収益移転防止・反社会的勢力による被害防止に関する研修等人材育成ツールの構築、などの活動を展開。協議会には、幹事会と部会を設置。各委員会の部会でまとめられた原案を、幹事会で協議会案としてまとめる。

 (1)(2)については、2008年2月中に協議会を開催し、3月の法施行までにまとめる予定。(3)~(6)は、08年度以降に行なうとしている。また、(5)については、当面は先行団体からのヒアリングを実施していく。

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