積水化学工業(株)は17日、タイにおいて住宅生産・販売の合弁会社を設立、住宅事業の本格展開を行なうと発表した。同社初の海外本格進出となる。
設立したのは生産会社「SEKISUI-SCG INDUSTRY CO.,LTD.」と販売会社「SCG-SEKISUI SALES CO.,LTD.」。合弁会社設立にあたり、タイ最大のコングロマリットの1つである「Siam Cement Group」(以下SCG)と提携、合弁会社の形で設立した。10月からバンコク市とその周辺で住宅事業を開始する。
住宅生産工場を現地に建設し、人材採用・部材調達ともに現地で行なうことにより、現地の住宅と同等の販売価格を実現。また、「セキスイハイム」の技術力でタイの住宅問題を解決、他社との差別化を図るとしている。さらに、今後は現地ディベロッパーと協業し、効率的な販売を追及する。
説明会冒頭、同社取締役専務執行役員住宅カンパニープレジデントの高下貞二氏は、「われわれは愚直に40年間戸建てのモノづくりをやってきた。今後は世界の人たちが豊かな生活を実現できるような住宅を提供していきたい」と初の海外進出への意気込みを語った。
10月より販売会社を、11月より生産会社を稼働する予定。事業計画については、2010年度は年間100棟、そして13年度には1,000棟の販売、および海外事業全体で200億円の売上高を目標としている。
また、同社では、住宅カンパニーの中期経営計画(GS21-SHINKA!)の中で、NEXTフロンティア開拓事業となる「海外事業」を今後も積極的に進めていくとしている。