(株)トステム住宅研究所 アイフルホームカンパニーは、2008年に発表した「クールアースモデル住宅」での実験・研究成果を踏まえ、さらに発展させたコンセプトホームスーパーサステナブルモデル住宅「ZUTTO」を完成させた。
「ZUTTO」は、地球温暖化問題、資源・エネルギー・廃棄物問題、少子高齢化問題など8つの社会問題を解決するために、「持続可能性」の考え方を拡大。「環境・エネルギー」のサステナビリティのみならず、「人間の心と体」「安全・安心」「家計」「絆と感動」の5つのサステナビリティを基本コンセプトに据え、開発したもの。
「ZUTTO」では、「太陽光発電」「新太陽熱給湯」のWソーラーに「バイオマスのペレット暖炉」を加えた3つの再生エネルギーを導入。「クールアースモデル住宅」でも採用した「閉じる技術」「開ける技術」、そしてLED照明の採用と合わせて、省エネルギーから一歩進んだ“少”エネルギー化を実現した。
また雨水再利用システム・節水トイレの導入による水道水の使用料の削減や電気自動車対応なども合わせて、低炭素社会に対応。一般的なソーラー住宅や燃料電池プラスソーラーのWエコ発電よりもはるかに高い、太陽光発電カバー比率120%を達成。CO2削減量も一棟で年間9.3tに及ぶという。
また昭和大学医学部、山本化学工業(株)と連携、住んでいるだけで健康が維持される「バイオルーム」を設置。遠赤外線効果のあるオイルフリー独立発泡ゴム「バイオラバー」の床下設置やメディカルアロマセラピー設備の装備により、抗酸化能(アンチエイジング度)の増加を図る。
なお、この「バイオルーム」の実験では、8人中7人が大幅に抗酸化能が増加したという。
その他、子供の室内事故をゼロにするための滑り止めクッション付き階段、ソフトクローズ機能付きのオール引戸、トイレ、バスルームなどの水場には子供の事故を未然防止するためのチャイルドロック付きドアを採用。
さらに住宅購入後のコストを削減するために、前記の水道光熱費等の削減策のほか、食費の節約につながる「家庭菜園」や、リフォーム費用を節約するための新しい間仕切りシステム(間仕切り可動壁・間仕切り家具)などを導入。20年間で約1,000万円の節約できる家を実現した。
同社代表取締役社長兼アイフルホームカンパニープレジデントの大竹俊夫氏は発表会の冒頭、「快適性と低炭素社会の両立を命題と捉え取り組んできた。『ZUTTO』では、これまでにない新しい家のあり方を提示できた」とあいさつした。
同社では、今後も新たな研究機関・企業とのコラボレーションを実施しながら、低素社会・持続可能社会の実現に向け、住宅の新しい試みを積極的に研究開発していくという。