森ビル(株)は9日、同社の社員が自社のオフィスを改装するなど被験者となって、良いオフィスのあり方を探る実験場「MORI WORKING LAB」(MWL)での第1フェーズの効果検証調査結果を発表した。MWLの開設から約1年が経過し、大幅な消費電力の削減、社員のコミュニケーション活性化などの成果が得られた。
具体的には、執務室内照明の照度を700Lxから350Lxの半分に設定し、外光を取り入れられるレイアウトとすることで、消費電力を43%削減した。
また、固定席を持たず、業務内容に応じて最適な座席を選ぶ「フリースタイルアドレス」を導入したことで、被験者社員の75%が「以前よりコミュニケーションが向上した」と回答した。
MWLの取組みが企業に注目され、09年10月末~10年8月末までに210社840人が同オフィスを見学、建材受注やオフィスレイアウトの導入にもつながった。
第2フェーズでは、「組織の生産性を高めるオフィスの追求」をテーマに設定し、年内にも開始する予定。