不動産ニュース / その他

2015/11/13

多層階事業で都市部における事業用建物分野を強化/パナホーム

「はせがわ酒店」麻布十番店外観
「はせがわ酒店」麻布十番店外観

 パナホーム(株)は13日、重量鉄骨ラーメン構造の店舗・事務所併用住宅「Vieuno PRO(ビューノ・プロ)」を採用した同社初の実例物件「(株)はせがわ酒店」(東京都千代田区)麻布十番店のマスコミ向け見学会を開催した。

 「Vieuno PRO」は、同社が展開する多層階住宅(3~7階建て)の「Vieuno(ビューノ)」ブランドで、より店舗・事務所スペースとして柔軟に対応できる仕様を持たせた商品。柱・梁などの架構体の強さを活かし、店舗や事務所などのテナント用途に適した間取りや天井高を実現する。

 「はせがわ酒店」麻布十番店は、店舗・事務所専用の5階建て、敷地面積72.09平方メートル、延床面積263.54平方メートル。工業化住宅の特性を生かし、工期の短縮化を実現。基礎着工から店舗内装工事を含め、一般的な鉄筋コンクリート造の場合、約11ヵ月のところ、約6ヵ月と短工期で完成した。

 同店は店舗が隣接する商店街に位置しており、工業化住宅最小の15cmモジュールによる狭小地対応技術を用いて、限られた敷地を最大限に有効活用している。また、3階に総重量1~2tにもなる業務用冷蔵庫を設置しているため、重量物の平面配置を自在にする積載荷重が住居用のALC床の1.6倍となるデッキ+コンクリート床を採用。さらにその床自体の重量に耐えうる工業化住宅トップレベルの強度を持つ柱と梁も導入した。

 外壁部分は、視線を遮り、光と風を通す機能を持つアルミ製のシェードスクリーンとし、建物のデザイン性と機能性を両立させた。

 なお、多層階事業の上期の受注実績は約340億円(前年同期比17%増)、うち約6割が3階建て、残り4割が4階建て。受注棟数は約400棟で、約7割が3階建て、3割が4階建てとなり、「Vieuno PRO」は50棟。今後は、事業用建物(非住宅)分野への事業強化を図ることで、「Vieuno PRO」初年度150棟の受注を目指す。

 見学会で挨拶したはせがわ酒店社長の長谷川 浩一氏は、「Vieuno PRO」を選んだ理由として、狭小地で多層階建築物が建てられることに加え、スペースを効率的に有効活用できる設計、東日本大震災時に店舗内の商品が損害を受けた経験から、耐震性や床の強度を満たす屈強な建物であること、また、同店の顧客に高所得者層が多いことからおしゃれな外観デザインのシェードスクリーンが非常に気に入ったことなどを挙げた。

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