不動産ニュース / 開発・分譲

2018/4/25

新日鉄興和、銀座に単身向け住まいの体感施設

ラボの調査結果を反映させたコンセプトモデルルーム。限られた面積の中で、セミダブルベッドが置ける寝室、作業スペースを十分確保したキッチン、三和土に置いた靴に干渉しないよう下部が開けられたシューズインクローゼット扉などさまざまな工夫を盛り込んでおり、それら特長をARによるガイドで確認できる

 新日鉄興和不動産(株)は、単身ユーザー向けに、ライフスタイルを豊かにする住まい方等の情報を提供する体感型施設「『+ONE LIFE LAB』銀座ギャラリー」(東京都中央区)を、28日にオープンする。

 同社は、少子高齢化、晩婚・非婚・晩産化、働き方の変化等で単身女性や単身高齢者世帯の増加が加速していることを受け、2003年より首都圏でのコンパクトマンション事業を開始。「リビオレゾン」ブランドで、これまでに首都圏と関西で24棟・1,115戸を販売。マンション事業全体でも、3割近くが単身向け住戸となっている。

 こうした背景から、17年5月、単身世帯のライフスタイルや価値観等を多角的な視点から考察して提案していく研究所「+ONE LIFE LAB」(プラスワン ライフ ラボ)を設立。単身女性へのグループインタビューやアンケートを通じて、住まいへの価値観や間取りや設備仕様へのニーズなどを研究・公表してきた。今回の施設は、それらの研究を通じて得た単身者の住まいやライフスタイルに対するこだわりやニーズをカタチにして実際に体感できる場として、またシングルユーザーから新たなニーズを探る場として設ける。

 東京メトロ「銀座」駅徒歩6分に立地。広さは約185平方メートル。同社の標準的なコンパクト住戸(1LDK、専有面積約35平方メートル)に、これまでの研究で判明したニーズを盛り込んだコンセプトルームや、これまでの研究成果の紹介スペース、暮らしやライフスタイルにまつわる書籍の閲覧コーナーなどを設けた。フリードリンクやフリーWi-Fiを提供し、ユーザーに自由に利用してもらうほか、コンパクトマンションの営業にも利用。定期的にセミナー等を開催し、来場者や参加者から新たなニーズを探っていく。また、ラボでは今年度、単身高齢者や単身男性を対象にした調査も実施するほか、いわゆる「ミレニアル世代」の研究を通じて得た仮説を反映させたコンパクトマンションを18・19年度に商品化する予定。

 24日の記者向け見学会で挨拶した同社常務取締役住宅事業本部長の吉澤恵一氏は「単身女性だけでなく、単身高齢者や単身男性の多様なニーズを切り口に研究し、その成果をカタチにすることで、競合が激化しているコンパクトマンション市場での差別化を図りたい」などと抱負を語ったほか、「17年度のマンション供給量は約400戸にとどまったが、18・19年度で約3,500戸を供給する予定。このうち、約700戸をコンパクトタイプとする」とした。

ライフスタイル関連の書籍が自由に閲覧できるコーナー。スタディテーブル、フリードリンクを用意している

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