不動産ニュース / 開発・分譲

2016/4/13

「虎ノ門ヒルズ」隣接地に超高層タワー3棟、22年度までに開発/森ビル

「虎ノ門ヒルズ」一体の開発の空撮イメージ。左から「(仮称)虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー」(19年度竣工予定)、「虎ノ門ヒルズ」(14年6月竣工)、「(仮称)虎ノ門ヒルズ レジデンシャルタワー」(19年度竣工予定)、「(仮称)虎ノ門ヒルズ ステーションタワー」(22年度竣工目標)
「虎ノ門ヒルズ」一体の開発の空撮イメージ。左から「(仮称)虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー」(19年度竣工予定)、「虎ノ門ヒルズ」(14年6月竣工)、「(仮称)虎ノ門ヒルズ レジデンシャルタワー」(19年度竣工予定)、「(仮称)虎ノ門ヒルズ ステーションタワー」(22年度竣工目標)
「(仮称)虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー」には、BRTや空港リムジンバスも発着するバスターミナルを設置。オリンピック会場と都心を結ぶ交通拠点となる予定
「(仮称)虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー」には、BRTや空港リムジンバスも発着するバスターミナルを設置。オリンピック会場と都心を結ぶ交通拠点となる予定
「(仮称)虎ノ門ヒルズ ステーションタワー」では、虎ノ門新駅(仮称)と一体的に開発する(写真は「駅前広場」イメージ)
「(仮称)虎ノ門ヒルズ ステーションタワー」では、虎ノ門新駅(仮称)と一体的に開発する(写真は「駅前広場」イメージ)
新虎通り沿道で計画する、インキュベーションオフィス等で構成する「新橋29森ビル」。同ビルを基点に沿道のまち並み形成のモデルケースとする考え
新虎通り沿道で計画する、インキュベーションオフィス等で構成する「新橋29森ビル」。同ビルを基点に沿道のまち並み形成のモデルケースとする考え
「オフィスだけでなく住宅やホテル、商業施設といった複合的・総合的に備えることで、世界有数の国際新都心の形成を目指す」と述べる辻社長(「虎ノ門ヒルズ」一体開発の竣工模型と共に)
「オフィスだけでなく住宅やホテル、商業施設といった複合的・総合的に備えることで、世界有数の国際新都心の形成を目指す」と述べる辻社長(「虎ノ門ヒルズ」一体開発の竣工模型と共に)

 森ビル(株)は13日、現在進めている東京都港区の虎ノ門エリアの再開発について代表取締役の辻 慎吾氏が記者会見した。

 官民協働で道路(環状第二号線(新虎通り))と建物を一体整備した「虎ノ門ヒルズ」を2014年6月に開業。同ビル隣接地において進めている「(仮称)虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー」(虎ノ門一丁目地区第一種市街地再開発事業(A-1街区))、「(仮称)虎ノ門ヒルズ レジデンシャルタワー」(愛宕山周辺地区(Ⅰ地区)開発事業)、「(仮称)虎ノ門ヒルズ ステーションタワー」(虎ノ門一丁目・二丁目地区市街地再開発事業)の3つの再開発事業について概要を公表した。

 「(仮称)虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー」は、敷地面積約1万100平方メートル、延床面積約17万3,000平方メートル、鉄骨造(一部鉄骨鉄筋コンクリート、鉄骨鉄筋コンクリート造)地上36階地下3階建て。建物高さは約185m。
 約9万4,000平方メートルの大規模オフィス、約6,300平方メートルの商業施設で構成。4階には、約3,000平方メートルの「イノベーションセンター」を開設。施設内には、起業家や大企業の役員が集まるサロンやイノベーターを育成するイベントスペース等を設け、新たなビジネスの創出を支援する。
 また、地下では22年度に最終完成予定の日比谷線虎ノ門新駅(仮称)や既存の銀座線「虎ノ門」駅と連結する。1階には、都心と臨海エリアを結ぶBRTや、空港リムジンバスも発着可能な、約1,000平方メートルのバスターミナルを設置し、20年の東京オリンピック・パラリンピックでは、晴海地区の選手村と各スタジアムや都心と湾岸部の競技場を結ぶ交通拠点となる。
 16年度の着工、19年度の竣工を予定。事業費は約1,200億~1,300億円。

 「(仮称)虎ノ門ヒルズ レジデンシャルタワー」は、敷地面積約6,530平方メートル、延床面積約12万1,000平方メートル、鉄筋コンクリート造地上56階地下4階建て。建物高さは約220m。森ビルの高級住宅ブランド「MORI LIVING」シリーズの最高峰となる。総戸数は約600戸。住戸は、レジデンスやサービスアパートメントで構成。そのほか店舗、子育て支援施設、会員制の「ヒルズスパ」などを設ける。
 16年度の着工、19年度の竣工を予定。事業費は約1,000億円。

 「(仮称)虎ノ門ヒルズ ステーションタワー」は、虎ノ門新駅(仮称)と一体的に開発する。「虎ノ門ヒルズ」と同規模程度のオフィス・ホテルなどの複合ビルを計画。最上部には大企業やベンチャー企業、起業家のほか、一般ユーザーにも開かれた交流施設を設置する。22年度の竣工を目標とする。

 3棟の総事業費は約4,000億円。3棟が竣工すると「虎ノ門ヒルズ」シリーズ全体で、区域面積が7.5ha、延床面積が80万平方メートル。オフィスの総面積が約30万平方メートル、住宅の総戸数が約800戸、商業店舗の総面積が約2万6,000平方メートルとなる。
 道路や鉄道などの交通インフラとの一体化のほか、他の再開発事業との協働により、東京オリンピック・パラリンピック開催を節目に「グローバルビジネスセンター」としての都市形成を急ピッチで進める。

 併せて、新虎通り沿道で計画している「新橋29森ビル」の内容についても発表した。
 敷地面積敷地面積約1,500平方メートル、延床面積約1万7,500平方メートル、鉄骨造(一部鉄骨鉄筋コンクリート造)地上15階地下1階建て。インキュベーションオフィスやイベントスペースを開設し、これまで同エリアに少なかったベンチャー、メディア、クリエイティブ系企業を誘致する。新虎通り沿いの開発は、最低敷地面積が定められ、敷地統合や街区再編等も視野に入れることが求められており、同プロジェクトを今後の沿道開発のモデル事業にする考え。16年7月に着工、18年9月に竣工予定。

 辻氏は「小規模な老朽化ビルが多く、大手企業が集まらなかった虎ノ門エリアは、『虎ノ門ヒルズ』誕生を契機に大きく変化している。国家戦略特区の指定や東京オリンピックの開催を追い風に、オフィスだけでなく住宅やホテル、商業施設といったグローバルプレイヤーを迎える要素を複合的・総合的に備えることで、『六本木ヒルズ』を超える国際新都心の形成を目指す」と述べた。

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