不動産ニュース / 開発・分譲

2016/9/26

横浜に地域交流施設を併設したサ高住/積和不動産

「グランドマスト横浜浅間町」外観
「グランドマスト横浜浅間町」外観
各住戸は広めの面積とし、夫婦での入居希望を叶えられるようにした
各住戸は広めの面積とし、夫婦での入居希望を叶えられるようにした
各階の共用廊下を広くとり、万が一の地域住民の避難場所としても使えるようにした
各階の共用廊下を広くとり、万が一の地域住民の避難場所としても使えるようにした
横浜市が借り上げて運営する図書館
横浜市が借り上げて運営する図書館

 積和不動産(株)は、サービス付き高齢者向け住宅に地域コミュニティ促進を目的とした公共施設を併設した複合施設「グランドマスト横浜浅間町」(横浜市西区、総戸数76戸)を7月に竣工。併設施設を26日にオープンした。

 同プロジェクトは、横浜市の公民連携による課題解決型公募の一環。事業地には、市の総合福祉センター(1970年竣工)の建物があり、耐震性不足から2010年に閉鎖、跡地利用について「地域コミュニティの再生」「多世代の交流」「高齢者住宅」といった課題解決を目的にコンペを実施し、積水ハウスグループによる提案が採択された。

 採択後、積和不動産が横浜市から土地を取得、積和不動産が建物を建設し、一部を公共スペースとして横浜市が借り上げる。土地の取得費は3億6,300万円。

 相鉄線「天王町」駅より徒歩9分、敷地面積は1,345.67平方メートル、建物は鉄筋コンクリート造地上10階建て。1階に同社が運営するコミュニティスペース「おひさまプラザ」、2階には市が借り上げて運営する「浅間コミュニティハウス」を設けた。

 サ高住の専有面積は45.15~77.29平方メートルで、1LDKと2LDKで構成する。月額賃料は14万7,000~24万4,000円。特徴は、広めの専有面積と、広くとった共用廊下。各住戸については「ご夫婦で入居したいという要望がかねてから寄せられていた」(積和グランドマスト(株)代表取締役社長・小山 健氏)として、広い住戸をプランニングした。
 共用廊下についても、各階100平方メートル超を確保。立地が海抜2mと低いことから、万が一の津波などの際に、地域住民の避難場所としても機能できるようにした。
 すでに15戸が申し込み済み、このうち5戸が入居済み。

 2階の「浅間コミュニティハウス」は、蔵書約2万8,000冊の図書室や地域活動ギャラリー、会議室などで構成。従前の総合福祉センターにあった図書室の蔵書を生かすため、建て替え後にも図書室を設けた。

 1階の「おひさまプラザ」にはコミュニティカフェを設置し、サ高住の住民や近隣の住民が食事を楽しめるようにしている。このほかにも、体操や料理といった地域活動のためのスペースを設けており、近隣の高齢者ケア施設とも連携し、地域交流イベントを定期的に仕掛けていく。

 25日に行なわれた完成式典で挨拶した横浜市西区長の吉泉英紀氏は、「地域住民の意見が反映され、かつての総合福祉センターに入っていた図書館を残すなど、素晴らしい施設となった。積和不動産などと連携して、しっかりと運営していきたい」などと語った。

 また、積和不動産代表取締役社長の浅野光太郎氏は「さまざまな世代が交流し、温かい気持ちになってもらいたい。当社としても、地域交流施設を併設した物件は初めて。地域の力を借りながら、運営していきたい」と話した。

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