不動産ニュース / その他

2016/10/21

災害直後から使える緊急避難用居住ユニットを開発/アーネストワン

「危機管理産業展2016」に実物展示した「クレイドルキャビン」
「危機管理産業展2016」に実物展示した「クレイドルキャビン」
寝室ユニットのベッドスペース。カプセルホテルをヒントに1ユニットに4床のベッドを用意した
寝室ユニットのベッドスペース。カプセルホテルをヒントに1ユニットに4床のベッドを用意した

 (株)アーネストワンはこのほど、コンテナを活用した災害時宿泊ユニット「クレイドルキャビン」を発売。10月19~21日に東京ビッグサイトで行なわれた危機管理マーケットの総合展示会「危機管理産業展2016」に実物展示した。

 「クレイドルキャビン」は、コンテナの内部を寝室や水回り空間に仕立てたユニット。トラックやヘリコプターでそのまま運搬することができることから、災害発生直後から使用できる。同社執行役員品質管理部長の東條英史氏は、「災害発生直後は避難所生活や車中泊を強いられる方が多く、プライバシーの問題やエコノミークラス症候群発症の懸念がある。応急仮設住宅が完成する数ヵ月間に被災者の方が安らげるスペースとして使えるものを考えた」と話す。

 ユニットは、外寸幅4,000mm・奥行2,400mm・高さ2,750mm。住宅設計のノウハウを生かし、断熱や遮音など生活空間として必要な機能も整えた。内部は「寝室タイプ」(ハイグレード、スタンダードの2種)「トイレ・シャワータイプ」「ダイニングキッチンタイプ」を用意したほか、カスタマイズにも応じることで、フレキシブルに使える空間としている。

 寝室タイプについては、カプセルホテルをヒントに設計。1ユニットに4床のベッドを配置し、テレビやエアコン、照明、蓄電池を完備。快適に過ごせる空間とした。

 「コンテナの耐用年数は約20年であり、全国の自治体に保有してもらえれば、災害時にはそれらを被災地に運搬できる。コンテナをトラックやヘリで運搬するだけなので、24時間以内に被災地に設置できるとみている」(東條氏)。災害時の臨時使用だけではなく、簡易店舗やアトリエ、事務所など、普段使いもできる仕様としており、一般からの需要にも応えていく考え。配送・設置・メンテナンスなど、一気通貫で同社がケアする体制を組む。

 当面はこうした展示会などで情報発信していき、初年度は100ユニットの受注を見込む。価格はハイグレード寝室タイプが620万円(税別)、ダイニングキッチンタイプが380万円(同)など。

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