不動産ニュース / 開発・分譲

2016/10/24

「渋谷」駅周辺再開発、2つの複合施設で新たな人の流れ創出へ/東急電鉄

「SHIBUYA CAST.」完成予想図
「SHIBUYA CAST.」完成予想図
「SHIBUYA STREAM」完成予想図
「SHIBUYA STREAM」完成予想図

 東京急行電鉄(株)は24日、グループを挙げて取り組んでいる「渋谷」駅周辺の6つの再開発のうち、2017年春開業の「渋谷宮下町計画」の施設名称を「SHIBUYA CAST.」、18年秋開業の「渋谷駅南街区」を「SHIBUYA STREAM」とすると発表。それぞれの施設概要を明らかにした。

 「SHIBUYA CAST.」は、東京都渋谷区渋谷一丁目に立地。渋谷と原宿を結ぶキャットストリートの起点に位置する約5,000平方メートルの敷地を、東京都から70年の定期借地で借り上げ、同社や大成建設(株)など4社が出資して建物を建設する。建物は、地上16階建て、延床面積約3万5,000平方メートル。明治通りに面してオープンスペース(広場)を設置。2~12階がオフィス、13~16階を東急ライフィア(株)、東急住宅リース(株)が運営する賃貸住宅(80戸、約3,600平方メートル)とする。その他、低層部にシェアオフィス・カフェ・商業店舗、多目的スペースを設ける。
 渋谷と原宿の結節点として、多彩な人々が集まる空間、クリエイター等の創造活動拠点を目指し、賃貸住宅にはコレクティブハウスやサービスアパートメントも設ける。オフィス部分は、ファッションブランド等を展開するベイクルーズグループが本社機能を移転するなど、満室稼働する見込み。

 一方の「SHIBUYA STREAM」は、「渋谷」駅南側に広がる旧東急東横線「渋谷」駅・線路跡地(渋谷区渋谷三丁目)を中心とした再開発。核となるのは地上35階地下4階建ての高層複合ビル。延床面積は約11万6,000平方メートル。1~3階に商業施設(約3,000平方メートル)、4階がインキュベーションオフィス・サイクルカフェ・多目的スペースなどを設け、多様なワークスタイルに対応する。9~13階は約180室のホテル、14~35階がオフィス(総賃貸面積約4万6,000平方メートル)となる。そのほか、約700人規模のホールや渋谷最大級のカンファレンス施設も設置する。
 旧東横線ホームの動線を使い、建物2・3階部分で各線「渋谷」駅へダイレクトアクセスできる歩行者ネットワークを整備。国道246号線で分断されていた、代官山・恵比寿方面へのアクセス環境を改善し、新たな人の流れを生む。旧東横線駅舎の特長だった「かまぼこ屋根」も再現する。また、東京都と共同で再開発地に隣接する渋谷川の護岸を再生。600mにわたる遊歩道を整備する。

 同日の記者発表会で同社都市創造本部開発事業部渋谷開発二部統括部長の西澤信二氏は「渋谷ヒカリエ以降の渋谷再開発は、渋谷の“谷”を克服し、まちをつなぎ、新たな文化を発信するのがテーマ。今回発表した2つのビルも多様な用途を持たせている。まちを育てるのは人。多様な人たちによる化学反応を期待したい」などと抱負を述べた。

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