有明の大規模タワーマンション「Brillia Mare有明 TOWER&GARDEN」を見る
ユーザーの価値観が多様化するなか、ディベロッパー各社は、“ハコ”としての住まいにさまざまな付加価値をつけ、こだわりを持つユーザーに訴求してきた。 東京建物(株)、(株)プロパスト、伊藤忠都市開発(株)の3社は、再開発が進む東京都江東区「有明」の地に、総戸数1,085戸の大規模タワーマンション「Brillia Mare有明 TOWER&GARDEN」を竣工。“ホテルではなく、ホテルそのものを提供する”というコンセプトの充実した共用施設を用意し、新しいライフスタイルを提案している。 このマンションで先日、プレス向けに内覧会が開催されたので、その様子をご紹介する。
ポテンシャルを持つ地に誕生
「Brillia Mare有明 TOWER&GARDEN」が建つ地は、7つ目の副都心として再開発が進む「有明」地区。住宅や商業施設等の一体開発が進められており、その開発総面積は約442haにもおよぶ。今は賑わいの少ない殺風景なエリアではあるが、今後の整備が期待される「未来都市」として、大きなポテンシャルを秘めたエリアだ。
交通機関の整備も進む。06年にはゆりかもめが「豊洲」駅まで延伸したことにより、同地に駅が新設されたほか、道路網も湾岸道路から銀座へと続く道が完成。都心へのスムーズなアクセスを可能とした。
また、東京湾や運河などの水辺に囲まれていること、多くの緑を確保した、実に10にもおよぶ公園が各所に配されていることなどから、都心にほど近い立地でありながら、豊かな自然も享受できるという抜群のロケーションなのだ。
最上部をすべて共用施設に
物件は、ゆりかもめ「有明テニスの森」駅徒歩5分、りんかい線「国際展示場」駅徒歩8分に位置。鉄筋コンクリート造一部鉄骨造、地上33階地下1階建て・塔屋1階建て、総戸数1,085戸の大規模タワーマンションだ。
このタワーマンション最大のウリは、充実した共用施設「THE 33」である。バーやプール、テラスのほか、スパ、ジム、マッサージが受けられるセラピーブースなどを用意。しかし、このように多くの共用施設を確保したマンションは他にもあるだろう。
同物件が “ウリ”としている理由は、その名のとおり、共用施設を最上階の33階にすべて集約している点である。
マンションの最上階といえば、眺望がよく上階の音などを気にしないですむことから、一般的に人気が高い住戸といえる。そのアドバンテージを、マンション住民すべてが享受できるという、何とも贅沢なプランニングとしているわけだ。
さらに共用施設のデザインは、「グランドハイアット東京」をはじめ、数々のホテルやレストランのデザインを手がけてきた(株)スーパーポテトが担当。ホテルのような重厚な雰囲気を醸し出しながらも、敷居の高過ぎない、使い勝手のよい空間を演出している。
ホテルの雰囲気を日常的に味わえる贅沢
共用施設の各スペースを見てみよう。
おしゃれなバーカウンターが印象的な「THE BAR」は、総面積約450平方メートルの空間に約100席を用意、さらに最奥部に大きな暖炉を設置した憩いのスペースも設けた。窓はハイサッシを使用しているため、都心の景色を、実に地上約110mの高さからパノラマで味わうことができる。夜は、レインボーブリッジやビルの照明などで彩られたまち並みが、“非日常”の空間演出に拍車をかける。
内覧会は夕方から開催されたため、記者も夜景を楽しむことができた(あいにくの雨だったが…)。落ち着いたモダンな雰囲気のバーは、マンションの共用施設であることを忘れさせる。自室という日常の中で一杯飲むのではなく、ホテルのような空間で一日の疲れを癒したい…。こんな願いを日常的に叶えてくれるわけだ。
なお、バーの隣には、緑を多く植栽したテラスを配置。こちらはバーと違って肩肘の張らない、小さい子どもを持つファミリーなどが気軽に利用できる場としている。
入居者の健康管理に配慮した施設もある。
25m×4レーンの「プール」のほか、ランニングマシン・エアロバイクなどを設置した「ジム」などがそれだ。汗を流した後などに利用したい「スパ」には、大浴場や露天風呂、ドライサウナ等に加え露天風呂も設けられているため、リゾートマンションさながらの、本格的な“癒し”を体験することができる。
ちなみに、この3施設の利用料金は500円。利用時間は、ウィークデーは22時までとするなど、遅くまで働く社会人なども利用できるよう、柔軟性を持たせた。
また、ホテルのスイートルームのような雰囲気を持たせたゲストルーム「オーナーズスイート」では、4つのインテリアテイストの部屋を用意。露天風呂を備えた、温泉旅館のような雰囲気を表現した部屋や、スーパーポテトがデザインした上質感のある部屋などを揃えている。
ホテルさながらの高級感あふれるスペースを、マンションという日常に自然に溶け込ませている共用施設。最高のロケーションに設けられたこれらは、マンション住民全員が共有できる“憩いの場”として、入居者のコミュニティ形成の促進にも一役買いそうだ。
高級感あふれる住戸内
さて、専有部に目を移そう。住戸プランはシングルからDINKS、ファミリーまで幅広い層に対応できるよう、1LDK~4LDKの全103タイプを用意。専有面積は40.80~610.81平方メートル。今回、報道陣には2つの住戸が公開された。
1つ目の住戸「N-90J」タイプは、3LDK・専有面積93.10平方メートル。バルコニーも13.25平方メートルを確保するなど、同物件のウリである絶景を十分に堪能できるよう、ゆとりを持たせている。
しかし、共用施設を見学した後だからだろうか、高級感・スケール感が若干落ちたような気がしたのだが…。
だが、そんな印象も次の住戸を見学して覆された。
「S-160B」タイプは、3LDK+2WIC+SIC+N・専有面積161.01平方メートル、坪単価は約440万円のプレミアム住戸だ。カラーセレクトは、同物件のイメージキャラクターでもある米歌手のマドンナをイメージしてデザインされた「ブリリアント・グレース」を採用。白を基調にしたエレガントな空間を演出、ハイソサエティな暮らしを望むユーザーに訴求している。
また、約2,800mmの天井高にハイサッシを採用しているため、展望台のようなパノラマで景色を楽しめるつくりとした。
“ホテル”を日常にするという、新しいライフスタイル
各共用施設は利用料金こそかかる(※テラスは無料、バーは飲食代のみ)が、交通手段を使わず使用できる、夜遅くまで自由に使用できる、といううまみを考慮すれば、タワーマンションとしては十分魅力的な価格ではないだろうか。
今後、ユーザーの価値観はさらに多様化し、ライフスタイルもそれに合わせて変化していくだろう。最高のロケーションに豪華な共用施設を用意することで、ホテルを日常に同化させた「Brillia Mare有明 TOWER&GARDEN」。この新しいライフスタイルの提案が、ユーザーにどこまで浸透するのか、今後の動向を見守りたい。(May)