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【編集部取材】積水化学工業、高遮音床材「リバイロフロアSP」拡販

高遮音木質フローリング材「リバイロフロアSP」

 積水化学工業(株)は27日、高遮音木質フローリング材「リバイロフロアSP」を開発し、マンションディベロッパーに向け本格販売を開始すると発表した。

 「リバイロフロアSP」は高密度繊維板“HDF”の「表面材」、ハイブリッドハニカム発泡体“リバイロ”の「防音層」、弾力性に優れたスポンジ「不陸吸収層」の3層構造による「直張り防音床材」(写真参照)。
 “HDF”は全体が高密度であるとともに表面密度が高いためキズやへこみに強く、湿気や乾燥によるヒビ・クラックを起こしにくいことから最近注目されている床板材で合板・製材廃材を原料にしたエコマーク商品。
 “リバイロ”は同社のオリジナル新素材で、独自技術で開発した樹脂素材をハニカム形状に発泡させたオレフィン発泡体。高圧縮強度のため振動の吸収に優れており、これらを組み合わせることで通常の遮音床材でありがちな歩行時のフカフカ感やへこみを解消するともに優れた防音性を誇る。
 また、一般的な遮音床材の厚さが約9.0ミリメートル、重量約20キログラム(ケース)なのに対し、同床材は厚さ約4.0ミリメートル、重量約14.5キログラム(ケース)と薄厚・軽量化も実現している。 なお、特別な設置工事は不必要で、価格は一般的な遮音床材とほぼ同額で1平方メートル当たり12,500円~。

 なお、同製品は1999年よりマンション・リフォーム向けに販売し、居住者から高い評価を得ているが、今年3月竣工の同社グループマンションに導入した際の遮音性能は、軽量床衝撃音に関しては住宅性能表示制度の「設計住宅性能評価」および「建築住宅性能評価」の両方で、最高の5等級を達成した。また、重量床衝撃音に関しても4等級を確保しており、いずれも既存床材の遮音性能を大きく上回る結果となった。
 これを受け同社ではリフォーム向け中心から新築マンション向けに販売を拡充し、主にマンション・ディベロッパーを取引先ターゲットとして2002年度に25億円、2003年度に40億円の売り上げをめざす。


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