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住宅金融公庫、「2002年12月 全国住宅市場調査結果」を発表

 住宅金融公庫は28日、「平成14年12月 全国住宅市場調査結果」を発表した。

 同調査は全国の住宅建築請負企業および不動産企業・仲介企業4,642社を対象に、注文住宅、賃貸住宅、分譲住宅、中古住宅、リフォームの各市場動向についてアンケート調査を実施したもの。調査期間は2002年12月1日~12月11日、回収件数は2,370件(回答率51.1%)。
 それによると、注文住宅の受注状況判断D.I.(第1、2選択肢の回答割合-第4、5選択肢の回答割合)は▲14.2%ポイントとなり、前回(平成14年9月)調査の▲25.8%ポイントと比べ改善が見られた。なお今後は、2003年1~3月が▲24.5%ポイント、2003年4~6月▲21.2%ポイントと再びマイナス幅の拡大が見込まれるなど、回復感は見られない。
 賃貸住宅の受注状況判断D.I.は前回調査▲19.3%ポイントに対し、今回調査は▲25.3%ポイントとマイナス幅が拡大。今後は2003年1~3月▲24.6%ポイント、2003年4~6月▲23.8%ポイントと、ほぼ横這いの見通しとなっている。
 新築マンションの成約判断D.I.は前回調査(▲23.9%ポイント)まで3期連続で改善してきたものの、今回調査では▲26.6%ポイントとわずかながら悪化となった。今後についても、2003年1~3月▲34.6%ポイント、2003年4~6月▲35.2%ポイントと、マイナス幅の一層の拡大が見込まれており、厳しい状況が予想される。
 建売住宅の成約判断D.I.は前回調査▲33.3%ポイントに対し、今回調査は▲26.1%ポイントと改善が見られたものの、今後は2003年1~3月▲36.8%ポイント、2003年4~6月▲39.5%ポイントと悪化が見込まれるなど、慎重な姿勢がうかがえる。
 中古マンションの成約判断D.I.は前回調査▲27.0%ポイントに対し、今回調査は▲28.5%ポイントと悪化。今後も、2003年1~3月▲32.1%ポイント、2003年4~6月▲33.2%ポイントとマイナス幅の拡大が予想される。また、中古戸建住宅の成約判断D.I.は前回調査▲32.0%ポイントに対し、今回調査は▲36.0%ポイントと悪化しており、今後も2003年1~3月▲42.8%ポイント、2003年4~6月▲44.3%ポイントと悪化する見通し。
 リフォームの受注状況判断D.I.は、これまで新築市場に比べ堅調に推移してきたが、受注状況判断D.I.は、増築受注で▲6.5%ポイント(前回調査時▲1.9%ポイント)、内装等受注で7.8%ポイント(同13.5%ポイント)、設備受注で9.1%ポイント(同11.9%ポイント)と全ての工事項目において悪化。先行きについても、悪化が見込まれており、減速感が出始めている。


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