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官公民一体による「芝浦アイランド地区プロジェクト」、24日に「島びらき」

「芝浦アイランド」現地空撮
賃貸棟の「エアタワー」(48階建て・総戸数871戸)は、7割に申し込みが入っている
分譲棟の「グローヴタワー」(49階建て・総戸数833戸)は、すでに全戸販売済み

 UR都市機構、東京都、港区、民間事業者による「芝浦アイランド地区プロジェクト」が24日に完成する。22日、「島びらき」を前に、報道陣に公開された。

 同事業は、JR「田町」駅南東に広がる、周りを運河に囲まれた約6haのエリア(元都電・バス整備場跡地)を、住宅・商業施設・教育・医療施設の整った新しいまちにしたもの。開発に当たっては「ブロックリノベーション(街区の刷新)」という考え方を導入。一つのテーマに基づき、大きな街をインフラ整備から商業施設・住宅に至るまでまるごと再開発した。99年、都市機構が都から用地を取得して以来、7年弱で完成というハイスピードで事業が進められた。

 同エリアの周囲には、東京都により新たに耐震護岸と遊歩道を整備。エリア内は都市機構と港区による区道、公園・緑地整備が行なわれた。アイランド内を第2種住居地域、高層住居誘導地区とし容積率をアップし、建物の高度利用を実現。教育・医療などの公共公益施設も整備した。水辺空間を生かした調和のとれた街並みとするため、街づくり推進協議会によるデザインガイドラインが策定されている。

 住宅は、三井不動産(株)など民間9社により、分譲・賃貸合わせ約4,000戸が供給される。分譲棟「ケープタワー」(48階建て・総戸数1,095戸)と「グローヴタワー」(49階建て・総戸数833戸)は、すでに全戸販売済み。賃貸棟の「エアタワー」(48階建て・総戸数871戸)も、7割に申し込みが入っている。2008年には、建設中の賃貸棟(48階建て・総戸数約1,100戸)が竣工する。
 
 「ジェネレーションミックス」「サスティナブルな街」として、分譲・賃貸の戸数・広さをバランスよく計画することで、若年層からシニア層までが永住できるエリアをめざしており、幼保一体化施設、児童高齢者交流施設、高齢者向け住宅などが順次整備される。

 22日の記者会見で、「芝浦アイランド街づくり推進協議会」の中井省吾代表(三井不動産アコモデーション事業本部賃貸住宅事業部長)は「芝浦アイランドは、分譲・賃貸を半々とし、広さもバリエーションを持たせてあり、家族構成やライフスタイルがどう変化してもアイランド内で住み替えできるようにしている。また、働く女性を支援する里親制度を設けたり、老人ホームやシニア向け住宅の整備も行なっていくことで、サスティナブル、ジェネレーションミックスの街づくりをめざしていく」などと語った。


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