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「マザーズオークション」を公認/全宅連

IDU・池添社長(右)に公認証を手渡す、全宅連・藤田会長(左)

 (社)全国宅地建物取引業協会連合会(全宅連、会長・藤田和夫氏)は11日、(株)アイディーユー(IDU、大阪市北区、代表取締役社長・池添吉則氏)の運営する不動産オークションサイト「MOTHER'S AUCTION(マザーズオークション)」を同協会公認不動産インターネットオークションとすることを発表。同日、公認証授与式を行なった。

 同協会は、オークション取引市場の整備を喫緊の課題として捉え、07年3月「不動産オークションに関する研究会」と同研究会ワーキンググループを設置。不動産インターネットオークションの仕組み・ルールや運営主体の体制を議論し、5月の理事会で「公認基準」を決定。運営主体の公募を行なっていた。認定に当たっては、公認基準に従った協会内部での審査のほか、第三者参加による審査委員会により、より厳格な審査を行なった。

 第1号認定となった「マザーズオークション」は、今後、全宅連の監督・指導のもとに、より透明性の高い不動産インターネット取引市場の育成と健全化を図っていくことになる。また、全宅連会員に対する勉強会・セミナーの実施により、不動産オークションの周知徹底を図り、正規加盟店と出展物件数の拡大をめざす。

 認定授与式で会見した全宅連・藤田会長は「これからの時代、消費者に対しての透明性が必要になる。相対取引も決して透明性は低くないが、値付けの可視化という部分では分かりづらい。その点、オークションは価格形成の面で非常に消費者に分かりやすく、全宅連としてもその研究は避けては通れない案件であった。オークション自体を全宅連自らが行なう事は人材面でも費用面でも難しいため、公認という形を取った。公認のハードルは非常に高いが、今後も公認をしてほしいという企業があれば検討していく」などと語った。また、利用会員数については「将来的には、傘下会員の3割程度が利用するようになるだろう」との見方を示した。

 一方、IDU・池添社長は「今回の提携により、不動産オークション普及のスタートラインに立てたと考えている。今後は、全宅連様の協力を得て、会員様へオークションという売り方の周知を図り、参加者数と物件数を増やしていきたい。今後も、全宅連様とともに、消費者のためとなるよりよいシステムを構築し、不動産業界・社会のために役立てるよう頑張っていきたい」と語った。

 また、藤田会長は、不動産オークションを含めた不動産取引の多様化に対応して「消費者の安全を担保するため、不動産取引法のような法律を整備するよう、行政に働きかけていく」との考えを明らかにした。


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