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不動産投資インデックス、総合収益率の全国平均大幅低下/CBRE調査

 シービー・リチャードエリス(株)(CBRE)は25日、シービー・リチャードエリス総合研究所が、三菱UFJ信託銀行と共同開発し継続的に公表している「MUTB-CBRE不動産投資インデックス(略称:MU-CBex、呼称:マクベス、旧MTB-IKOMA不動産投資インデックス)の最新データ(2008年)を発表した。

 それによると、総合収益率の全国平均は0.6%(前年比14.1ポイント下落)となり、内訳は、インカム収益率が4.0%、キャピタル収益率が▲3.4%となった。

 総合収益率が前年比14.1ポイント下落したのは、第一次オイルショック時(1974年)の35.0ポイント、バブル時に伸び率が大幅に鈍化した 87年の16.5ポイント、88年の16.8ポイントに次ぐ、インデックス計測開始以来4番目の下落幅。バブル崩壊時の下落幅を上回った。

 また、全都市で総合収益率が低下し、なかでも、札幌市(総合収益率▲0.3%)、東京都区部(同▲0.2%)、福岡市(同 ▲1.9%)、仙台市(同▲0.2%)の4都市はいずれも前年比15ポイント以上の下落となった。
 これらの都市は、不動産投資家等が近年選好して投資した都市であり、前年の総合収益率はいずれも15%を上回っていた。

 また、各都市ともインカム収益率は比較的安定しているのに対して、キャピタル収益率は、広島を除くすべての都市でマイナスとなった。
 キャピタル収益率の水準が低い順に、福岡市(▲5.5%)、東京都区部(▲4.1%)、仙台市(▲4.1%)、名古屋市(▲3.7%)、札幌市(▲3.1%)と、総合収益率の下落幅の大きい都市とほぼ同じであった。


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