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NAR日本担当・ジェイスン渡部氏迎えセミナー/全日関東流通センター

講演会には200名を超える会員が詰めかけた
「アメリカの中古住宅取引は、エスクローなどの消費者保護が徹底しており、ぜひ国際取引を新たな収入源としてほしい」と訴える渡部氏

 (社)全日本不動産協会傘下の全日関東流通センター(運営委員長:川口 貢氏)は6日、全米リアルター協会(NAR)日本担当のジェイスン渡部氏を講師に迎えた講演会を開催した。

 同氏は、アメリカ不動産市場の現状と不動産流通システムについて解説した。現在の市況については、(1)600万件を超えるといわれる記録的な差し押さえ物件数、(2)10年比でやや減少したものの、高水準なインベントリー(在庫)、(3)8月の中古住宅成約件数は前年同月比21%増などのデータを挙げ、「消費者の不安感は強く、市場は過去最悪の状況が継続している」などと指摘した。

 また同氏は、NARを通じた「国際不動産仲介ビジネス」への参画を、参加者に呼び掛けた。アメリカの不動産物件を購入したいという顧客を、NAR会員のブローカーやエージェントに紹介。成約した場合、買い仲介手数料の一部を紹介手数料として支払うもの。NARの統一物件情報フォーマットやマーケットデータ、翻訳制度の利用により、円滑に取引を推進できるといい、「アメリカの中古住宅取引は、エスクローなどの消費者保護が徹底しており、ぜひ国際取引を新たな収入源として欲しい」と訴えた。


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