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木賃アパート再生方法を「レシピ」で提案/NPO法人モクチン企画

「『モクチンレシピ』を多くの方に活用してもらいたいと考え、NPO法人化に至った」と述べる連代表
「モクチンレシピ」の一部画像(一般向け画面)。改修の単価、難易度、導入おすすめ物件などが掲載されている。分かりやすい構成で、多くの人が改修のヒントにできることを目指した

 NPO法人モクチン企画(東京都中野区、代表:連(むらじ) 勇太朗氏)は27日記者発表会を行ない、今後の事業展開などを発表した。

 同団体は2009年、「木造賃貸アパート再生ワークショップ」としてブルースタジオ・大島芳彦氏などが発起人となり創設。大学生を中心に、空室が多い木造賃貸アパートの再生を手掛け、ワークショップ形式で、調査からデザイン、設計、改修までを低コストで行なってきたが、これまでの改修ノウハウを多くの人に周知すべく、12年9月にNPO法人化したもの。

 新法人は、従来のワークショップに加え、シンクタンク部門を設け、木賃のリサーチやプロジェクトの運営をしていく。また、同企画がこれまで行なってきた改修ノウハウを、物件パーツごとの「モクチンレシピ」としてウェブ(http://mokuchin-recipe.jp)で公開した。現在、約30レシピを公開。導入によって解消される問題点、改修のポイント、導入した物件事例へのリンクなどが掲載されている。

 また、賃貸管理会社を対象とした会員組織「モクチンパートナーズ」を発足。会員には、図面や施工方法など詳しいレシピ情報を提供するほか、物件の改修相談、内覧会やセミナーへの参加、会報誌・メルマガなどの特典を設けた。入会費は1万円、年間費は10万円。現時点で11社が登録。すでに30棟の相談、2棟の改修を実施している。

 同日会見した連氏は「これまで低予算で木賃の問題点の解消や効果的な改修方法の提案を行なってきた。そこで生まれたアイディアなどをレシピ化して広く公開することで、空室に悩むオーナーや管理会社、豊かな住まい方をしたいユーザーなどのサポートをしていきたい。会員数は3年で100社を目指す」と述べた。


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