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横浜・洋光台の団地再生プロジェクト、隈研吾氏が広場改修に着手/UR都市機構

「アドバイザー会議やエリア会議など2年間の成果を広場改修に生かしていく」などと話す宮本社長(左)と隈氏(右)
現在の広場の様子
「洋光台中央団地」の広場改修後のイメージ。まちと外部をつなぐ“縁側”をイメージして改修する予定

 (独)都市再生機構(UR都市機構)は4日、まちづくりプロジェクト「ルネッサンス in 洋光台」の一環として、建築家の隈 研吾氏をデザインアドバイザーに迎え、団地再生計画を始動した。

 同プロジェクトは、ストック改修にかかるソフト・ハード、ウェルフェア、環境技術等、URが培ってきたノウハウを生かし、少子高齢化の進む洋光台地区内のUR賃貸住宅(洋光台北団地、洋光台中央団地、洋光台西団地)を核として、同地区全体の活性化を図るプロジェクトとして、2011年にスタート。同氏は、有識者による「アドバイザー会議」の座長を務めるなど、当初より同プロジェクトに関わってきた。

 今回は、具体的な再生計画の第1弾として、JR「洋光台」駅前の「洋光台中央団地」内の広場(約2,000平方メートル、通称:サンモール洋光台駅前広場)の改修検討を行なっていく。URは、ワークショップやアンケート等を通じて、地元住民から“理想の広場像”について意見を収集。それを踏まえ、隈氏はデザインコンセプトを“街の縁側”と設定した。

 「通路と広場のバランスが良い、なだらかな傾斜で視線が直接交差せずゆっくり過ごせる、などポテンシャルが高い空間。それらを生かしながら、店舗部分の2階部分の立体的に活用する、自然素材を用いた改修を行なうなど多世代が楽しめる空間にしていきたい」(隈氏)。

 UR都市機構神奈川地域支社地域支社長の宮本保宏氏は「このプロジェクトも開始から2年が経ち、具体的な事業に着手するフェーズに入った。これまで同様、有識者や地元住民の方々をはじめ、行政、民間企業、NPO団体など、各所と協力しながら事業を進めていく。このプロジェクトを、郊外型住宅地の活性化モデルとして公開できることを目指す」と話した。

 予算は約3億円。2014年度に設計を行ない、15年度に着工・竣工を目指す。14年3月、広場内に地域情報発信コーナー「Info Box」をオープン、15年3月には地域マネジメント活動の拠点「CCラボ」を設置する予定。


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