大和ハウス工業(株)は6日、同社独自の物流プロジェクト「Dプロジェクト」によるマルチテナント物流施設「DPL相模原」(相模原市南区)を竣工。報道陣に公開した。
同施設は、圏央道「相模原愛川IC」から約5kmに立地。敷地面積4万1,777.75平方メートル、延床面積10万2,817.56平方メートル。建物は、プレキャストプレスコンクリート造で地上5階建て。免震構造の採用などBCP対策を施すほか、地下の免震ピットから空調・換気用の空気を取り込み、夏季の予冷に利用する空調還流システムや、太陽光発電システム、施設内の全照明をLEDとするなど、環境負担を軽減。同社初の環境配慮型物流施設とした。
(株)内田洋行と共同開発したスマートマネジメントシステム「D-LEMS」で、照明や換気、空調システムなどの設備ごとのエネルギーを見える化。パソコンやタブレット端末などを利用し、施設内のエネルギー状況をテナント単位で監視、操作、制御する。これにより、テナントの省エネ活動のサポートや業務の効率化を図る。
同社は、同施設の完成を受け、同施設での環境配慮技術の実証実験を開始。今後、採用・効果検証した技術を、同社が設計・施工・運営する物流施設に採用し、商品化していく方針。
同日会見した同社常務執行役員建築事業推進部長の浦川達哉氏は、「震災後、緊急時の突発的なニーズに応えるため、BCP対策も含め対応できるマルチテナント型に着手した。当社の物流センターは、高い規格基準をクリアすることが目的ではなく、クライアントに本当に役立つと考え企画している。環境への配慮、管理のしやすさ等については、今後の実証実験等を通じ評価していきたい」などと述べた。

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