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再生可能エネルギー出力制御500kW未満へも拡大、住宅用は優先的な取り扱いに/資源エネルギー庁

 経済産業省・資源エネルギー庁は18日、新たな出力制御システム下での再生可能エネルギーの最大限導入に向けたとりまとめを公表した。再生可能エネルギー発電設備の接続申込に対し、複数の電力会社で買取の一時的な制限が生じている状況を踏まえ、問題点の整理および当面講ずべき対応策の検討を行なったもの。

 出力制御対象の見直しについては、太陽光発電・風力発電に対する出力制御の対象範囲を500kW未満へも拡大する方針。ただし、非住宅用太陽光発電(10kW以上)を先に出力制御を行なうなど、10kW未満の住宅用太陽光発電については優先的な取り扱いを行なう。

 また、現在1日単位で年間30日実施できる出力制御を、接続可能量の拡大を見込み、太陽光発電は年間360時間、風力発電については年間720時間と時間単位で出力制御できるよう改める。これらの実施に対応できるよう、遠隔制御用のパワーコンディショナー等の開発を進め、出力制御の対象となる事業者に対し、導入を義務づける。

 このほかにも、太陽光以外の電源についての対応など「バランスのとれた再生可能エネルギー導入に向けた対応」「接続保留問題を受けた電力会社ごとの対応」、太陽光発電に適用される調達価格の適正化や、接続枠の『空押さえ』防止など「固定価格買取制度の運用見直し」などについても方針を示した。

 19日より関連する省令・告示改正案についてパブリックコメントの募集を開始し、1月中旬頃に改正省令・告示を公布する。新たな出力制御ルールについては即日施行する。とりまとめの詳細は、同省ホームページ参照。


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