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2025年3月期に売上高1兆円超、営利1,500億円目指す/野村不HDが新中経策定

「強固な財務基盤をベースに、売却を前提とする開発投資を拡大するとともに、賃貸資産の保有量も増大させていく」と語る沓掛社長

 野村不動産ホールディングス(株)は4日、2016年4月から25年3月を期間とする中期経営計画『Creating Value through Change ~持続的変革による価値創造~』を発表した。

 営業利益650億という目標を2期前倒しで達成。自己資本比率30%についても15年3月期に目標を達成できる見込みとなるなど、事業の順調な進捗を踏まえ、高い資産効率を維持しながら持続的に収益を拡大していくことを目的に、段階的な成長実現を計画した。

 ディベロップメントの分野では、複合開発、大規模再開発事業を中心に進めていく。コア事業としてプラウドを中心に首都圏、中核都市での分譲を引き続き継続していくと共に、賃貸物件のグループREITへの売却により収益を上げながら、開発ビルの賃貸収益も拡大させていく。また海外事業を再開し、ASEAN諸国を中心に積極的に事業に取り組んでいく計画。
 サービスマネジメントの分野では、不動産マネジメント力の強化により、資産運用事業、仲介・CRE事業、オフィス商業施設などの運営管理の事業機会を増大させていく。
 また、製・販・管理一環体制のさらなる強化や会員組織「野村不動産グループカスタマークラブ」の拡充などを推進することで、グループの総合力を発揮。野村不動産グループならでは付加価値の提供を実現し、収益の最大化を目指す。

 2025年3月期における収益目標は、売上高は16年3月期比1.7倍の売上高1兆円超、営業利益は同倍増の1,500億円に設定。ROA(総資本利益率)5%以上、ROE(株主資本利益率)10%、自己資本比率30%を目標に、効率の高い事業推進を実現させる。
 投資額から回収額を差し引いたネット投資額については、計画期間全体で1兆4,000億円程度を想定。投資回収率を確保しながら、資産効率向上を進めていく。

 なお、成長スピードを上げるために、M&Aや資本提携などの戦略的投資も進めていく計画としており、サービス・マネジメント分野を中心に年200億~250億円程度、計画期間中に2,000億円の投資を実施する。

 同社取締役社長の沓掛英二氏は、「これまで資産規模の拡大を抑制しつつ、期間収益を積み上げることで財務基盤の整備を進めてきた。今後は強固な財務基盤をベースに、売却を前提とする開発投資を拡大するとともに、賃貸資産の保有量も増大させていく」と語った。

 なお16年3月期第2四半期(15年4月1日~9月30日)決算についての説明も行なった。連結売上高2,929億500万円(前年同期比20.5%増)、営業利益407億5,100万円(同39.5%増)、経常利益36億5,900万円(同48.1%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益224億6,800万円(同92.3%増)。第2四半期としては過去最高の実績を達成、通期も売上高、各利益とも過去最高を更新する見通しであると説明した。詳細は過去のニュースを参照。


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