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東京・芝浦の賃貸物件、学生コンペを元にリノベーション/ADインベストメント・マネジメント

LDKに通じる開口部をあえて狭くすることで「マド」に見立てた。LDK(マドベ)からマドを通じて、外にある水辺へ視線がぬけるようにしている
リノベーション前の部屋

 アドバンス・レジデンス投資法人の資産運用会社であるADインベストメント・マネジメント(株)は3日、昨年6月に開催した「第1回RESIDIAリノベーションデザイン賃貸住環境学生コンペ」の受賞作品を元にリノベーションした物件を関係者やマスコミを対象に公開した。

 同コンペは、「都心の水辺を住みこなす」をテーマに、同投資法人が所有する1991年築の賃貸マンション「レジディア芝浦」(東京都港区、総戸数153戸)内の1住戸を対象に、リノベーションアイディアを学生向けに募集したもの。最優秀賞をはじめ5作品が受賞した。

 受賞作品のうち、どの作品が収益を一番得られそうかを賃貸事業者にアンケートを実施した上で施工する作品を選出。今回は、優秀賞を受賞した名古屋市立大学学芸術工学部の学生の30~40歳代の単身男性をターゲットにした「『マド』との暮らし」のプランを実際に施工した。専有面積52.37平方メートル、3DKの間取りの部屋をStudioタイプにリノベーション。居室の中に「マド」に見立てた空間を作り出し、部屋の奥の部分を「マドベ」として演出。「マドベ」~「マド」~水辺というつながりのある空間をつくることで、家のどこにいても水辺までの視線が抜けるようなプランニングとした。「マド」は趣味の部屋やインナーテラス、寝室など自由な使い方をすることをすることが可能。
 工事費は620万円。賃料は20万円(共益費込み)。2月19日に募集を開始して以来、10件ほどの問い合わせがあり、ターゲットの単身男性以外にもDINKSからの問い合わせも多いという。

 同投資法人では、今後も物件や住戸タイプを変えてコンペを実施していく方針。建築やデザインを学ぶ学生のさまざまな活動の場を提供するとともに積極的に支援をしていく方針。


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