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6~8階対応中高層「ヘーベルビルズシステム」販売開始/旭化成ホームズ

「ヘーベルビルズシステム」による建物イメージパース
「建てるだけではなく、その後の保証やアフターサービス、賃貸経営サポートも含めたサービスを提供していく」などと抱負を語る同社取締役兼専務執行役員マーケティング本部長の川畑氏

 旭化成ホームズ(株)は、上層階での店舗や事務所などの商業用途が想定される4~6階建てをメインターゲットに、中高層用ビルディングシステム「ヘーベルビルズシステム」を新たに開発。11月より東京23区および周辺部で先行販売を開始する。

 一般工務店などによる在来工法の鉄筋コンクリート造や鉄骨造が多い分野で、工業化手法を用いた高品質・高精度の建築を目指し開発。既存の「ヘーベルハウス フレックス」を支える鉄骨ラーメン構造(「システムラーメン構造」)の基幹技術や生産・施工方法を継承しながらも、商業用途に必要なフレキシブルな仕様を取り入れたのが特長。フレックスの躯体は、5階建て以下の住宅用途(自宅、賃貸住宅)および1階に店舗などを併設する住宅を想定しているが、今回のシステムでは品質と精度を確保しながら自由度を高めて8階建てまでの建築を可能とした。

 各階の階高を2.8~3.5mの範囲で設定可能とし、床は住居の場合はALC床、店舗や事務所にはデッキ床と用途別で選択可能に。また複雑な配管を収められる最大700mmの天井裏懐やスラブ上配管スペースを確保できるなど、従来の躯体システムでは1階のみに限定していた店舗・事務所の設置を上層階でも可能としている。
 既存の基幹技術を中高層建築用に進化させることで、施工の大部分を自社グループの旭化成住宅建設(株)で施工可能に。今後は、自前の施工力による高い品質の確保と長期的なコストダウン促進を目指す。
 
 また、へーベルメゾン同様、「ロングライフ経営」の支援として、テナント誘致・資金スキーム、入居者管理等のオリジナルサービスも提供する。テナント仲介に強い不動産会社との提携や、建物維持管理費の見える化による想定外コストの最小化などを予定している。

 24日の記者発表で挨拶した同社取締役兼専務執行役員マーケティング本部長の川畑文俊氏は「3・4階の市場でトップという今まで培ってきた実績を生かし、5~6階をターゲットに開発した。建てるだけではなく、その後の保証やアフターサービス、賃貸経営サポートも含めたサービスを提供していく」などと抱負を語った。

 販売価格は、モデルプラン5階建て(1~5階はすべて住居プラン)、延床面積270坪のプランで坪単価95万円を想定。受注目標は、来年度年間10棟(25億~30億円)、20年度に4階建て以上の受注全体で500億円。なお、モデルルームは、錦糸町住宅公園(東京都墨田区)に2017年3月竣工予定。


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