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竣工後マンションをVR化するサービスを開始/ワンダーリーグ

竣工後のマンションをVRで視覚で立体的に確認することができる。見上げたり、マンションの周りを歩いて確認することも可能。なお、この二画面をVR用のレンズで見ることで、没入感のある3D映像として認識できる
ヘッドマウントディスプレイの右側がタッチパットとなっており、そこをタッチすることでVR空間を移動できる
該当階からの眺望を確認できる、ドローン空撮のメニューも安価で用意

 ゲームアプリ制作などを行なう(株)ワンダーリーグ(東京都新宿区、代表取締役:北村勝利氏)は2月より、新築分譲マンションを販売する企業向けに「マンションVRカタログ」制作サービスを開始すると発表した。

 不動産業におけるVR(仮想現実)活用は、実物物件を360度撮影し、VRで閲覧する方式が主流。未完成物件の竣工時の状況を3Dで製作しVRで閲覧することについては「CADデータから3Dデータを製作する必要があるため」(北村氏)一般的ではなかった。
 そこで同社は、ゲームアプリ開発の技術を応用し、CADデータを基に3Dデータを作成。スマートフォンを使ったVRカタログとして製作・提供する。

 分譲マンションの販売現場では、竣工後をイメージしたジオラマを作成して展示するのが一般的。同社が提供するCADデータを基に作成するVRでは、3D映像に没入して周辺を歩いて見回す、外観を見上げるといったVRを体験を提供する。

 本格的なVRは設置場所がある程度限定され、案内にも手間や時間がかかることから、同社ではスマートフォン(スマホ)ベースのVRである「GearVR」で提供。これにより場所を限定することなく気軽に体験してもらうことができ、商談テーブルなどでのVR体験も可能。またパソコンで顧客が今見ている映像を確認することが可能なため、コミュニケーションをとりながらの物件紹介もできる。さらにはスマホで使えるアプリとして提供すれば、遠方の人や、モデルルームに来ることができない家族や友人が体験することもできるという。

 価格は物件の規模などにより変わるが、基本メニューは、外観90万円から、リビングルーム90万円からなど。ドローンを飛ばしての360度写真撮影し、指定階層からの眺めを再現するメニュー(15万円)も用意する。

 初弾として、(株)東京日商エステムが分譲する「エステムプラザ赤羽アンダルシア」(東京都北区)のVRカタログを制作中。初年度導入50物件、1億円の売上を目指す。


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