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日本橋エリアで音声ナビ実証実験。聴覚障害者や車いす利用者にも/三井不動産他

「ケーキが食べたい」「お寿司屋さんはどこ」などの質問を投げかけると、その該当候補が返答される。最終的な目的地を伝えると、ナビゲーションが開始する。言語も日本語・英語を用意
車いす利用者向けには、エレベーターを用いるルートを案内
視覚障害者向けにはエレベーターのボタンの位置や、何メートル移動するなどを案内

 三井不動産(株)は26日、清水建設(株)、日本アイ・ビー・エム(株)(以下、日本IBM)と共同で、東京都中央区の日本橋室町地区にある商業施設「COREDO室町」、および東京メトロ銀座線「三越前」駅地下歩道の一部において、スマートフォンアプリを活用した屋内外音声ナビゲーション・システムの有効性を検証するための実証実験を行なうと発表した。

 清水建設と日本IBMでは、かねてより視覚障害者向けナビゲーションシステムの開発などを進めてきた。昨年春頃に「両社から『リアルなまちで実証実験ができないか』という話があった」(三井不動産(株)日本橋街づくり推進部事業グループ長・中原 修氏)ことから、同社は同プロジェクトへの参画を決定。今回の実証実験実現に至った。

 清水建設・日本IBMが共同開発した、ビーコンが発信する位置情報を活用した高精度な屋内外音声ナビゲーション・システムを活用。スマートフォンにダウンロードしたアプリにより、ナビゲーションサービスを提供する。

 ユーザーが音声対話で目的地を選択・決定すると、スマホが地図と音声によりナビゲートする。提供対象者は、視覚障害者、車いす利用者、一般歩行者(日本語・英語)。

 車いす利用者にはエレベーターを用いない経路を案内、視覚障害者向けにはエレベーターのボタンの位置や、何メートル移動するかも案内するなど、ユーザー特性に応じて異なる案内を用意している。

 実験期間は2月8~28日まで。実験参加者はApp Storeから配信される無料アプリ「NavCog」をダウンロードして参加する。

 中原氏は、「近い将来、さまざまなエリアでこうしたシステムが実装され、さまざまな人が楽しめるまちが実現できたらと願っている」と述べた。


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