不動産ニュースと不動産業務のためのサポートサイト

2017年は「不動産テック元年」と題しセミナー開催/ネクスト

 (株)ネクストは30日、東京都港区の同社セミナールームにおいて「60兆円を超える 国内不動産市場を変える不動産テック(ReTech)について~2017年は『不動産テック元年』~」と題し、報道関係者向けにセミナーを開催した。
 
 同セミナーでは、日本大学経済学部教授の中川雅之氏が「テクノロジーが不動産市場にもたらすもの」をテーマに講演。アメリカをはじめとする先進国の中古住宅流通量の比率が70~90%であるのに対し、日本は10%台という低い水準であるという問題を指摘。人口減少や少子高齢化社会が進む中で、今後、ライフステージや身体状況の変化に合わせて物件の住み替え需要の増加傾向が予測されるが、住み替えにかかるコストが高いことが要因で流通を阻んでいるとした。
 今後は、WEB上での価格査定サービスといった、顧客による不動産情報アクセスを簡易化するテクノロジーと、アメリカのMLSのような不動産事業者全ての情報を一括で網羅するテクノロジーの、両輪を備えることの必要性を説いた。その理由として、物件情報の透明化と不動産市場の統合が適うことで住み替えコストが引き下げられ、不動産流通の活性化につながると解説した。

 続いて、(株)ネクスト代表取締役社長の井上高志氏が「空き家問題」「地方の空洞化」など、不動産業界における5つの課題について、同社の展望を述べた。同社は今後、不動産テックの活用で不動産情報の「見える化」「効率化」を図り、国内外の情報を集約したグローバルプラットフォームの構築を目指していく。


最新刊のお知らせ

2024年6月号

「特定空家」にしないため… ご購読はこちら