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「防災の日」アンケート。“共助”が課題に

 積水ハウス(株)総合住宅研究所は9月1日の「防災の日」を前に、防災についての意識調査結果を公表した。

 7月11~13日にかけて、20~60歳代の一般の男女を対象にインターネットでアンケートを実施。サンプル数は1,205。

 「防災の日」について知っているかという問いには、「日にちも由来も知らない」(38.3%)、「防災の日があることを知らない」(14.2%)とあわせて過半数が防災の日について知らないことが分かった。また、世代別にみると40歳代、50歳代の働き盛りの世代でも「日にちも由来も知っている」人は約3割にとどまった。

 この1年間で新たに災害対策を行なったかという問いには、「いいえ”」(86.8%)が約9割にのぼった。世代別では、20歳代、30歳代は対策を行なった人が他の年代よりも多く、対策を行なった人がもっとも少なかったのは40歳代だった。また、「対策をした人」の具体的は行動は、「非常用食料、飲料水の備蓄」、「災害対策グッズの整備」などが多かった。

 「地震からあなたや家族の命を守るために必要だと思うこと」と「実際に行なっていること」の問いでは、「必要だと思うこと」の上位は“非常用食料、飲料水の備蓄”等があがったものの、実際に行なっている人はその半数程度にとどまるなど、全体的に思いと行動のギャップが目立った。また、「必要だと思うこと」の回答の上位では、「自助」が目立ち、「住民の日常の顔の見える関係づくり」や「地域防災の組織の整備」など、近隣の人々が助け合う「共助」について必要だと思っている人は16%程度と少なく、実践している人もわずか3~5%にとどまった。しかし、阪神・淡路大震災では、地震によって倒壊した建物から救出された人の約8割が「共助」によるものということがわかっており、今後は共助の備えを意識付けていくことが課題であることが明らかになった。


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