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インドネシアで森林火災監視システムを提供

 住友林業(株)と日本電気(株)(NEC)は、インドネシア共和国で、「森林火災監視・即応システム」を用いた火災対策支援サービス普及促進事業を開始する。

 インドネシアの森林火災は、CO2排出や健康被害などの観点から世界的な問題になっており、同事業はそれを防ぐための取り組み。(独)国際協力機構(JICA)の「開発途上国の社会・経済開発のための民間技術普及促進事業」にも採択されている。日本の先進的な消防・防災システムの実績をもとにNECがシステムを開発し、中部カリマンタン州パランカラヤ地区にて導入評価を行なう。実施期間は2018年8月までの予定。

 「森林火災監視・即応システム」は、火災発生の検出から発生場所の特定、消化隊員の部隊運用までをトータルに支援するもの。NECの日本消防・防災システムで培った技術と、住友林業の森林管理ノウハウを組み合わせ、火災発生の早期検出や、消化隊員への迅速で的確な指示などにより、森林火災の被害軽減に貢献する。

 赤外線カメラにより、異常な高温を自動的に検出し、その撮影位置情報と合わせて警報を発報。GPSを用いた位置動態管理技術をスマートフォンに搭載することにより、消化隊員の活動状況をタイムリーに把握することができる。

 両社は長期にわたり森林・泥炭火災対策の研究を行なうパランカラヤ大学および中部カリマンタン州地域防災局と連携し、システムの導入評価を行ない、普及にあたっての課題抽出や事業化モデルの構築などに取り組む。また、18年度からは共同で植林事業者やパームヤシ農園などの民間企業、国立公園や自治体などの政府系機関に対し、同システムの販売を目指していく。


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